松尾潔
著者のコラム一覧
松尾潔音楽プロデューサー

1968年、福岡県出身。早稲田大学卒。音楽プロデューサー、作詞家、作曲家。MISIA、宇多田ヒカルのデビューにブレーンとして参加。プロデューサー、ソングライターとして、平井堅、CHEMISTRY、SMAP、JUJUらを手がける。EXILE「Ti Amo」(作詞・作曲)で第50回日本レコード大賞「大賞」を受賞。2022年12月、「帰郷」(天童よしみ)で第55回日本作詩大賞受賞。

dj honda本人に訊いてみた いつも何かに怒っていた若き日を今どう思うか

公開日: 更新日:

 入場曲にラップ曲を使うほどのヒップホップ好きで知られたイチロー選手。大リーガーになる前の彼が「h」のロゴ入り野球帽をよくかぶっていたのを覚えているだろうか。「h」は日本を代表するヒップホップDJである、dj hondaこと本田勝裕さんのファッションブランド。過熱するイチロー人気とともに拡大し、1999年には帽子が約30万個、バッグや時計などを含むブランド全体としてはなんと約100億円の売り上げを記録した。

 hondaは80年代にロックギタリストを志して北海道から上京後、DJに転身。後のTRFのリーダー、DJ KOOとグループを結成して早見優のバックでテレビ出演した時期もあるが、90年代初めに自分の音楽性を追求するべく渡米した。98年には錚々たるラッパーと共演した作品が全米チャートにランクインという、日本人DJとして前例のない快挙を達成。数回の世界ツアーも経験している。

 渡米前の彼とぼくは同じ番地に住み、一緒にイベントをやる間柄だった。普段は飾り気がなく心優しいhondaが、この国の音楽と音楽業界の話題になった途端、別人のように激しく怒りだす姿は今も強く記憶に残っている。20年近くをアメリカで過ごした後は、札幌に腰を据えて活動を続けてきた。最近では彼に憧れて音楽を始めたような年少のラッパーたちのサポートにも精力的だ。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    日本球界今オフを襲うポスティング地獄…“予備軍”もゴロゴロ、空洞化ますます加速

    日本球界今オフを襲うポスティング地獄…“予備軍”もゴロゴロ、空洞化ますます加速

  2. 2
    佐々木朗希とのただならぬ関係…陰で糸引く「黒幕」は大船渡高時代の韓国遠征まで追いかけた

    佐々木朗希とのただならぬ関係…陰で糸引く「黒幕」は大船渡高時代の韓国遠征まで追いかけた

  3. 3
    ついに国民年金65歳まで納付案が…政府がヒタ隠す「年金積立金250兆円」という都合の悪い真実

    ついに国民年金65歳まで納付案が…政府がヒタ隠す「年金積立金250兆円」という都合の悪い真実

  4. 4
    キムタクを縛り続ける《公称176cm》のデータ…「Believe」番宣行脚でも視聴者の関心は共演者との身長比較

    キムタクを縛り続ける《公称176cm》のデータ…「Believe」番宣行脚でも視聴者の関心は共演者との身長比較

  5. 5
    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗

    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗

  1. 6
    「白鵬の弟子」押し付け合い勃発! あちこちから聞こえる師匠譲りの不穏な評判

    「白鵬の弟子」押し付け合い勃発! あちこちから聞こえる師匠譲りの不穏な評判

  2. 7
    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 8
    キムタク主演ドラマがまさかの1ケタ…“考察”慣れしすぎて王道スポ根が楽しめない?

    キムタク主演ドラマがまさかの1ケタ…“考察”慣れしすぎて王道スポ根が楽しめない?

  4. 9
    全国紙が全国紙でなくなる?「新聞販売店」倒産急増の背景…発行部数の激減、人手不足も一因に

    全国紙が全国紙でなくなる?「新聞販売店」倒産急増の背景…発行部数の激減、人手不足も一因に

  5. 10
    大谷は徹底した個人主義、思考回路も米国人…ゴジラ松井とはメンタリティーに決定的差異

    大谷は徹底した個人主義、思考回路も米国人…ゴジラ松井とはメンタリティーに決定的差異