松尾潔
著者のコラム一覧
松尾潔音楽プロデューサー

1968年、福岡県出身。早稲田大学卒。音楽プロデューサー、作詞家、作曲家。MISIA、宇多田ヒカルのデビューにブレーンとして参加。プロデューサー、ソングライターとして、平井堅、CHEMISTRY、SMAP、JUJUらを手がける。EXILE「Ti Amo」(作詞・作曲)で第50回日本レコード大賞「大賞」を受賞。2022年12月、「帰郷」(天童よしみ)で第55回日本作詩大賞受賞。

ありがとう週刊朝日! 101年の歴史の最後の最後に、読者から執筆者へ

公開日: 更新日:

「挽歌はもともと中国の葬送で柩を載せた車を引きながら歌うもの。いまでは人の死を悼む歌の総称とはいえ、所詮週刊朝日の一読者に過ぎない松尾さんは、歌い手としてふさわしいだろうか」

 うーむ……く、くやしい。ぐうの音も出ないとはこのこと。だってその通りなんだから。たとえ週刊朝日を半世紀読もうが1世紀読もうが(さすがにそんな人はいません)、自分は一介の愛読者でしかない。現実を突きつけられた気がした。

 ところが、捨てる神あれば拾う神あり。コラムに興味をもった『サンデー毎日』から、週刊朝日の編集長にインタビューしてウチで書いてみませんかとお声がけをいただいたのである。

 サンデー毎日といえば、週刊朝日と同じ1922年に創刊された宿命のライバル誌。いわば百年戦争の戦勝国である。勝ち組がこんな企画を出すなんてずいぶん意地悪だな。まず、そう思った。『史記』に「敗軍の将は兵を語らず」という有名な一節があるけれど、今回はその口をこじ開けて語らせようっていうんだから。だが、解散寸前の週刊朝日編集部を訪ねるという案への好奇心はなかなか抑えがたく、ぼくは初めて朝日新聞東京本社に足を踏み入れることになった。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    大谷騒動は「ウソつき水原一平におんぶに抱っこ」の自業自得…単なる元通訳の不祥事では済まされない

    大谷騒動は「ウソつき水原一平におんぶに抱っこ」の自業自得…単なる元通訳の不祥事では済まされない

  2. 2
    狙われた大谷の金銭感覚…「カネは両親が管理」「溜まっていく一方」だった無頓着ぶり

    狙われた大谷の金銭感覚…「カネは両親が管理」「溜まっていく一方」だった無頓着ぶり

  3. 3
    米国での評価は急転直下…「ユニコーン」から一夜にして「ピート・ローズ」になった背景

    米国での評価は急転直下…「ユニコーン」から一夜にして「ピート・ローズ」になった背景

  4. 4
    中学校勤務の女性支援員がオキニ生徒と“不適切な車内プレー”…自ら学校長に申告の仰天ア然

    中学校勤務の女性支援員がオキニ生徒と“不適切な車内プレー”…自ら学校長に申告の仰天ア然

  5. 5
    初場所は照ノ富士、3月場所は尊富士 勢い増す伊勢ケ浜部屋勢を支える「地盤」と「稽古」

    初場所は照ノ富士、3月場所は尊富士 勢い増す伊勢ケ浜部屋勢を支える「地盤」と「稽古」

  1. 6
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 7
    水原一平元通訳は稀代の「人たらし」だが…恩知らずで非情な一面も

    水原一平元通訳は稀代の「人たらし」だが…恩知らずで非情な一面も

  3. 8
    「チーム大谷」は機能不全だった…米メディア指摘「仰天すべき無能さ」がド正論すぎるワケ

    「チーム大谷」は機能不全だった…米メディア指摘「仰天すべき無能さ」がド正論すぎるワケ

  4. 9
    「ただの通訳」水原一平氏がたった3年で約7億円も借金してまでバクチできたワケ

    「ただの通訳」水原一平氏がたった3年で約7億円も借金してまでバクチできたワケ

  5. 10
    大谷翔平は“女子アナ妻”にしておけば…イチローや松坂大輔の“理にかなった結婚”

    大谷翔平は“女子アナ妻”にしておけば…イチローや松坂大輔の“理にかなった結婚”