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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。最新著「王者の挑戦『少年ジャンプ+』の10年戦記」(集英社)、伝説のテレビ演出家・菅原正豊氏が初めて明かした番組制作の裏側と哲学をまとめた著者構成の「『深夜』の美学」(大和書房)が、それぞれ絶賛発売中!

破滅型で無頼派 霜降り明星・粗品の他の追随を許さない勝負強さ

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 しかし、粗品は「M-1」と「R-1」の2冠王者で、当代きっての売れっ子芸人。なぜ、そんなにも借金を背負うのだろうか。自身のYouTubeチャンネル(22年12月28日)で明かしたところによると、給料が入ってくると、まずはそれまでの借金返済に充てられ、残った金額のほとんどをギャンブルに使ってしまうのだという。それに加えて、後から税金の徴収がやってくる。収入が多い分、多額だ。それが払えず、また借金をしてしまうそうだ。

 それだけではない。蛙亭・中野が上京する際、急にその日に100万円が必要となり、先輩の粗品に泣きついた。すると粗品は理由も聞かず「いくら必要なん?」と金額と口座番号だけを聞き、すぐに振り込んでくれた。それを返済した際もLINEの返事は「ウェイ」の3文字だけ。「カッコいい、憧れちゃう」と語る中野に、自分は吉本ファイナンス(吉本興業)から借金をしているから「大崎会長が貸した形」と事もなげに笑うのだ(テレビ朝日系「霜降りバラエティX」22年4月30日)。

 今どき珍しい無頼派で破滅型。ギャンブルでは「生涯収支マイナス2億円君」の異名を名乗っているが、そのヒリヒリする戦いに慣れているからだろうか、芸人として、ここぞというところでの勝負強さは、他の追随を許さない。

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