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松尾潔音楽プロデューサー

1968年、福岡県出身。早稲田大学卒。音楽プロデューサー、作詞家、作曲家。MISIA、宇多田ヒカルのデビューにブレーンとして参加。プロデューサー、ソングライターとして、平井堅、CHEMISTRY、SMAP、JUJUらを手がける。EXILE「Ti Amo」(作詞・作曲)で第50回日本レコード大賞「大賞」を受賞。2022年12月、「帰郷」(天童よしみ)で第55回日本作詩大賞受賞。

英BBC「補食者の影」を見て感じた “スター東山紀之”の声で語られる軽薄で空疎な言葉の危うさ

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『捕食者の影』でとりわけ注目を集めたのは、モビーン・アザー記者による東山紀之スマイルアップ社長インタビュー。東山氏の発言がいかに前時代的で論理性を欠いていたか、ぼくが今週月曜(4月1日)に福岡RKBラジオ『田畑竜介Grooooow Up』で話したところ、番組の書き起こし記事はYahoo!ニュースの九州・沖縄地区アクセスランキング首位に。今年に入って急速に風化が進んだ印象もあった旧ジャニーズ性加害問題だが、どっこい根強い関心が息づいていることを痛感した。

 さて、『捕食者の影』の前半では、誹謗中傷を受けて自死した被害者の妻が顔を出さない形で出演、夫の最期の様子を生々しい言葉で語っている。東山社長が登場するのはその後。アザー記者から誹謗中傷する人への認識を問われて答えたのが、なんと「言論の自由もある」「その人にとっては正義の意見」というもの。

 ぼくは耳を疑った。これってネットスラングでいうところの〈表現の自由戦士〉レベルの発言じゃないか。タレント業を引退、「人生をかけて」とまで言いきって、被害者補償に特化した会社スマイルアップの社長に就任した人が口にする言葉としては、いかにも軽い。軽すぎる。その軽さには「被害者を名乗る人の中には偽者もいるから注意しましょう」と言うに等しい危うさがある。

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