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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。最新著「王者の挑戦『少年ジャンプ+』の10年戦記」(集英社)、伝説のテレビ演出家・菅原正豊氏が初めて明かした番組制作の裏側と哲学をまとめた著者構成の「『深夜』の美学」(大和書房)が、それぞれ絶賛発売中!

芸人の誰もが認める鋭い「正論」 永野にマツコ級「天下取り」の予感

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 かくいう永野も売れたことで苦しんだ経験がある。自分の本来の芸風とは違う「ラッセン」のネタで売れ、そればかりを求められるようになり、やがて仕事も減った。

 コロナ禍前が一番キツい時期だったが、一度「売れた」ことで拾ってくれる人がいた。コロナ禍で急激に影響力を持ち始めたネット配信番組に呼ばれ、本当の自分で話すことができたのだ。

「自分が話す内容は、高校時代の友だちとしゃべっていたようなことなんです。当時から目の前のやつを一発で負かす言葉をずっと考えてきました。だから悪口が湯水のように湧いてくる(笑)」(ジンズホールディングス「JINS PARK」24年4月2日)

 そうして再び注目され“復活”を果たしたのだ。永野が「天下を取る」と言っているのは屋敷だけではない。鬼越トマホークの坂井は「永野さんの言うことは全部正しい」(テレビ東京系「あちこちオードリー」24年1月24日)と評す。「今これだけテレビで思ってることを言える人って永野さん以外いない」(テレビ朝日系「令和ロマンの娯楽がたり」23年12月28日)と語るAマッソの加納や、令和ロマンのくるま、ダウ90000の蓮見も、天下を取ると称えている。

 そんな彼らに「リアル天下は、大手事務所の芸人」(同前)と身もフタもないことを言い放つ永野は、やはり鋭くて正しい。

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