著者のコラム一覧
松尾潔音楽プロデューサー

1968年、福岡県出身。早稲田大学卒。音楽プロデューサー、作詞家、作曲家。MISIA、宇多田ヒカルのデビューにブレーンとして参加。プロデューサー、ソングライターとして、平井堅、CHEMISTRY、SMAP、JUJUらを手がける。EXILE「Ti Amo」(作詞・作曲)で第50回日本レコード大賞「大賞」を受賞。2022年12月、「帰郷」(天童よしみ)で第55回日本作詩大賞受賞。

クリストファー・ノーランと野田秀樹 ふたりは鳴き声を異にする〈炭鉱のカナリア〉どうしなのかもしれない

公開日: 更新日:

 先週金曜(8月9日)、長崎市では平和祈念式典が挙行された。1945年のこの日にアメリカ合衆国が長崎に原子爆弾「ファットマン」を投下して、今年で79年が経つ。ファットマンこそは〈最後の核兵器〉だ。当時の長崎市の人口24万人(推定)のうち、約7万4千人の命を奪ったとされる。

 今年の平和祈念式典は近年記憶にないレベルで大きな注目を集めた。確たる理由がある。先進7か国(G7)で日本を除く6か国の駐日大使が、イスラエルが招待されないことを理由に出席を見合わせたのだ。長崎市はイスラム組織ハマスと戦闘を続けるイスラエル駐日大使の不招待を早々に決めていた。それに米英独仏伊とカナダの6か国、さらに欧州連合(EU)の大使らが異を唱えたわけだ。7月19日付けの連名書簡では、長崎市がロシアと(同国を支援する)ベラルーシを招待しないことに触れて「イスラエルを同列に置くことは誤解を招く」と懸念を表明していた。2022年以来、式典にロシアとベラルーシを招待していないのは広島市も長崎市も同じ。欧米諸国とともに制裁を科す日本政府の姿勢に同調(あるいは追従)してのことだ。だが長崎市はパレスチナを招待してイスラエルを招待せず、広島市はその逆をいった。つまり両市の対応はくっきり分かれた。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本中学生新聞が見た参院選 「参政党は『ネオナチ政党』。取材拒否されたけど注視していきます」

  2. 2

    松下洸平結婚で「母の異変」の報告続出!「大号泣」に「家事をする気力消失」まで

  3. 3

    松下洸平“電撃婚”にファンから「きっとお相手はプロ彼女」の怨嗟…西島秀俊の結婚時にも多用されたワード

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    俺が監督になったら茶髪とヒゲを「禁止」したい根拠…立浪和義のやり方には思うところもある

  1. 6

    (1)広報と報道の違いがわからない人たち…民主主義の大原則を脅かす「記者排除」3年前にも

  2. 7

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  3. 8

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  4. 9

    自民党「石破おろし」の裏で暗躍する重鎮たち…両院議員懇談会は大荒れ必至、党内には冷ややかな声も

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」