著者のコラム一覧
武内陶子フリーアナウンサー

1965年4月、愛媛県出身。91年にNHK入局。昨年秋からフリーに。

甲子園のリポートでは「負けコメントがいい」と褒められた

公開日: 更新日:

 夏は地元高校と一緒に行くので、チームが勝ち進むとずっと甲子園にいるのですが、私が中継担当で同行するといつも負けてしまって……。

 春の選抜では地元の高校についていくわけではなく、全国から呼ばれた若いアナウンサー数人が各自複数の高校を担当してリポートしていました。

 担当した高校が負けてしまうと最後に「負けコメント」を言うんです。選手がアルプススタンドに挨拶に来た時に「惜しくも負けた○○高校、本当に死力を尽くして頑張りました!」と話すあのコメントです。

 選手へのねぎらいの言葉でもあるのですが、私が担当した高校はあまり勝った記憶がなくて……。負けるたびにどんなコメントで選手の頑張りに報いようかと、ゲームセットからの短時間で何を伝えるか必死で考えました。

 やがて「武内の負けコメントはいい」と褒められ、私は「負けコメの女王」と呼ばれるように(笑)。微妙な呼ばれ方ですが、アナウンサーとしてはこの「負け」に鍛えられました。

 ただアルプススタンドで即座に考えたコメントがうまいと言われるのはうれしかったのですが、そのうち愛媛の球児たちからは「あのお姉さんが担当になると負ける」と言われたりして、私としては「えーっ!」とつらかったです(笑)。

 失敗が多かった松山局での新人アナ時代を経て大阪、東京へと移るお話は次回から。 

(構成=松野大介)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    名球会入り条件「200勝投手」は絶滅危機…巨人・田中将大でもプロ19年で四苦八苦

  2. 2

    永野芽郁に貼られた「悪女」のレッテル…共演者キラー超えて、今後は“共演NG”続出不可避

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    07年日本S、落合監督とオレが完全試合継続中の山井を八回で降板させた本当の理由(上)

  5. 5

    巨人キャベッジが“舐めプ”から一転…阿部監督ブチギレで襟を正した本当の理由

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    巨人・田中将大が好投しても勝てないワケ…“天敵”がズバリ指摘「全然悪くない。ただ…」

  3. 8

    高市早苗氏が必死のイメチェン!「裏金議員隠し」と「ほんわかメーク」で打倒進次郎氏にメラメラ

  4. 9

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  5. 10

    三角関係報道で蘇った坂口健太郎の"超マメ男"ぶり 永野芽郁を虜…高畑充希の誕生日に手渡した大きな花束