著者のコラム一覧
渡邉寧久演芸評論家・エンタメライター

新聞社文化部記者、テレビ局ウェブサイト芸能デスクなどを経て演芸評論家・エンタメライターに。東京新聞に「渡辺寧久の推し芸人」などを連載中。文化庁芸術選奨の選考委員、国立劇場専門委員、浅草芸能大賞専門審査委員などを歴任。台東区主催の芸術イベント「江戸まちたいとう芸楽祭」(名誉顧問ビートたけし)の実行委員長を務める。2024年夏から、新宿2丁目のミニ演芸場「シン・道楽亭」の運営にも携わっている。

立川吉笑は「出る杭」 2025年6月に真打ち昇進

公開日: 更新日:

立川吉笑

 イキのいい二つ目がひしめきあう落語界。なかでも飛びっきりの5人を演芸評論家の渡邉寧久氏が厳選。聞いて損なし! 見て感激!未来の大名人たちよ!

  ◇  ◇  ◇

 2025年6月1日に真打ち昇進が決定し、実力はほぼ真打ち格であると言っていいが、立川流の立川吉笑(40)の名をこの稿のしまいに挙げる。

 創作落語「ぷるぷる」で、2022年度NHK新人落語大賞を、満場一致で受賞した逸材。50週連続独演会を開催したり、自分にとってはまったくアウェーの音楽イベントで落語を披露したこともあった。月刊文芸誌「文学界」に小説を発表し、著書「現在落語論」もまとめた。とにかく多才。

 そんな弟子の、輝かしい活動を、師匠の立川談笑(59)は、「吉笑は出る杭である」とたたえる。軋轢をもたらすこともあるが、折れることなく、吉笑は伸びしろをさらに先へと、自らの手綱を緩めなかった。「名刺代わり」と位置付けるCD「立川吉笑落語傑作選」(来福レーベル)を携えての「二つ目集大成ツアー」も成功させ、あとは真打ちへまっしぐらの日々。聞き手の伴走を力に変換し、二つ目生活のラスト5カ月を走り抜ける。

【連載】令和7年巳年 落語界気鋭の二つ目

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    亡き長嶋茂雄さんの長男一茂は「相続放棄」発言の過去…身内トラブルと《10年以上顔を合わせていない》家族関係

  2. 2

    朝ドラ「あんぱん」豪ちゃん“復活説”の根拠 視聴者の熱烈コールと過去の人気キャラ甦り実例

  3. 3

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  4. 4

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  5. 5

    「時代と寝た男」加納典明(17)病室のTVで見た山口百恵に衝撃を受け、4年間の移住生活にピリオド

  1. 6

    中居正広氏に降りかかる「自己破産」の危機…フジテレビから数十億円規模損害賠償の“標的”に?

  2. 7

    “バカ息子”落書き騒動から続く江角マキコのお騒がせ遍歴…今度は息子の母校と訴訟沙汰

  3. 8

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 9

    「こっちのけんと」の両親が「深イイ話」出演でも菅田将暉の親であることを明かさなかった深〜いワケ

  5. 10

    長嶋一茂が父・茂雄さんの訃報を真っ先に伝えた“芸能界の恩人”…ブレークを見抜いた明石家さんまの慧眼

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  2. 2

    大谷 28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」とは?

  3. 3

    学力偏差値とは別? 東京理科大が「MARCH」ではなく「早慶上智」グループに括られるワケ

  4. 4

    ドジャース大谷の投手復帰またまた先送り…ローテ右腕がIL入り、いよいよ打線から外せなくなった

  5. 5

    よく聞かれる「中学野球は硬式と軟式のどちらがいい?」に僕の見解は…

  1. 6

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  2. 7

    進次郎農相の「500%」発言で抗議殺到、ついに声明文…“元凶”にされたコメ卸「木徳神糧」の困惑

  3. 8

    長嶋茂雄さんが立大時代の一茂氏にブチ切れた珍エピソード「なんだこれは。学生の分際で」

  4. 9

    (3)アニマル長嶋のホームスチール事件が広岡達朗「バッドぶん投げ&職務放棄」を引き起こした

  5. 10

    米スーパータワマンの構造的欠陥で新たな訴訟…開発グループ株20%を持つ三井物産が受ける余波