著者のコラム一覧
渡邉寧久演芸評論家・エンタメライター

新聞社文化部記者、テレビ局ウェブサイト芸能デスクなどを経て演芸評論家・エンタメライターに。東京新聞に「渡辺寧久の推し芸人」などを連載中。文化庁芸術選奨の選考委員、国立劇場専門委員、浅草芸能大賞専門審査委員などを歴任。台東区主催の芸術イベント「江戸まちたいとう芸楽祭」(名誉顧問ビートたけし)の実行委員長を務める。2024年夏から、新宿2丁目のミニ演芸場「シン・道楽亭」の運営にも携わっている。

三遊亭ごはんつぶは新作落語の世界を刺激する

公開日: 更新日:

三遊亭ごはんつぶ

 イキのいい二つ目がひしめきあう落語界。なかでも飛びっきりの5人を演芸評論家の渡邉寧久氏が厳選。聞いて損なし! 見て感激!未来の大名人たちよ!

  ◇  ◇  ◇

 新作派の若手として、作り手としての一方、仕掛け人としての顔を持つのが三遊亭ごはんつぶ(28)だ。2022年11月に二つ目に昇進し2年と少し。YouTubeを開設し、仲間と毎朝8時からツイキャスの生配信「ニッパチ!」で落語家の周辺で起きている日常のエピソードをネタとして届けるなど仕掛けは多彩で「この2年間で種はまききりました」とすがすがしく断言する。

 師匠は三遊亭円丈(故人)の高弟・三遊亭天どん(52)。師匠が天どん、でもって弟子がごはんつぶ。いい具合に響き合った芸名だ。通常の入門は、師匠と面談をして何となく決まるが、この師弟の場合はかなり特殊な成り行きを経た。

「連絡先は教えないけど、3日後、新作落語を持ってきたら見るだけは見る」

 そう師匠に言われ、3日後に約束の場所へ出向く。3日ごとにその繰り返しを約10回。やっと話を聞いてもらえる切符を手に入れたが「それでも入門を許すという感じじゃなかったですね」と振り返る。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「マラソン」と「大腸がん」に関連あり? ランナー100人への調査結果が全米で大きな波紋

  2. 2

    巨人FA捕手・甲斐拓也の“存在価値”はますます減少…同僚岸田が侍J選出でジリ貧状態

  3. 3

    高市総裁「首相指名」に漂う不安…自民党内は“厭戦ムード”も燻る火種、飛び交う「怪文書」の中身

  4. 4

    秋季関東大会で横浜高と再戦浮上、27連勝を止めた「今春の1勝」は半年を経てどう作用するか

  5. 5

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  1. 6

    高市自民、公明からの三行半で早くも本性露呈…「やられたら秒でやり返す」「イキらなきゃ負け」のオラオラ体質

  2. 7

    出来たとしても高市政権は短命…誰も見通せない激動政局の行方を徹底分析(前編)

  3. 8

    佐川宣寿元理財局長のメール開示「遺族と話し合う」…森友文書で加藤財務大臣が明言

  4. 9

    進次郎氏落選もダメージなし? 妻・滝川クリステルが目指した「幸せ家庭生活」と耳にしていた夫の実力

  5. 10

    侍J井端監督 強化試合メンバー発表の裏に「3つの深謀遠慮」…巨人・岡本和真が当選のまさか