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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。最新著「王者の挑戦『少年ジャンプ+』の10年戦記」(集英社)、伝説のテレビ演出家・菅原正豊氏が初めて明かした番組制作の裏側と哲学をまとめた著者構成の「『深夜』の美学」(大和書房)が、それぞれ絶賛発売中!

“多芸はすげぇ”今に導いた 声優・木村昴「ジャイアンの呪縛」

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 一方で、その“呪縛”にも苦しめられるようになる。小学校の頃からラップミュージックが好きだったが、ジャイアンのイメージを損なうのではないかと公言はできず、ライブハウスに聞きに行くのもコソコソしていたという。声優業以前に出会ったミュージカル俳優の道や、タレント業も半ば諦め、声優業に打ち込んだ。

 そうして声優業に邁進していった結果、男性声優たちによるラップバトル・プロジェクト「ヒプノシスマイク」のオファーが来たのだ。「自分のやりたい両方を仕事としてできる。こんな巧い話があっていいのか」(同前)と耳を疑った。一度は諦めたミュージカルや、タレントの仕事も舞い込むようになった。

「昔から“多芸は無芸”という言葉がありますが、僕は“多芸はすげぇ”と考えるようにしています」(テレビ東京「テレ東プラス」23年9月13日)と、チャンスがあれば何でもトライしてみたいという。それは「声優というひとつの道に一生懸命に打ち込んだ結果」得られたもので、そのチャレンジは「すべては声優業に生きるはず」だと(マイナビ「マイナビニュース」21年10月19日)。

 木村昴の信条は「真面目は最強」(同前)。彼はそれを体現している。

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