さようなら俳優座劇場最終公演「嵐 THE TEMPEST」は混迷が続く今の世界と通底する悲喜劇

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 出演者は俳優座、文学座、文化座、劇団昴、演劇集団円、青年座など築地小劇場以来の「人間と社会の理想」を掲げてきた新劇団体の俳優たち。新劇の殿堂の最後にふさわしい舞台だった。

 小笠原響の緻密な正攻法の演出、なによりも膨大なセリフをものともしない外山誠二の口跡の鮮やかさと存在感に圧倒された。平体まひろ、藤原章寛の身体性に根ざした演技も特筆もの。翻訳は小田島創志。19日まで。

 ★★★★★

(山田勝仁=演劇ジャーナリスト)

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