著者のコラム一覧
山田勝仁演劇ジャーナリスト

劇団俳優座「PERFECT」“死と生”“命の選別”と真摯に向き合う

公開日: 更新日:

 “攻める”俳優座が命の選別、生と死の決定権をめぐる重いテーマに挑戦した。

 ドキュメンタリー番組のディレクター・川上早苗(若井なおみ)は、同僚のカメラマン・滝田亮二(千賀功嗣)との間に子どもができず、不妊治療を続けたが成果は上がらず、そのこともあって離婚したばかりだ。

 今、早苗が取り組んでいる特集は「出生前診断問題」。

 出生前診断とは、妊娠中に胎児の病気や異常を調べる検査のこと。出生前診断の目的は多岐にわたるが、その中で大きいのは夫婦が出産後の心構えを持つこと。

 取材相手は飲食店を経営する青木美花・悠(天明屋渚・小泉将臣)夫婦。美花は第2子を妊娠中で、出生前診断で胎児がダウン症であることが判明した。

 悠は命の選別に反対で、出産に前のめり。しかし、美花が夫の精神的コントロールに対して抵抗があり、出産をためらっていると見て取った早苗は継続取材を決める。

 一方、早苗の母・幸子(天野真由美)が大腸がんと診断される。万が一の場合、延命処置をどうするかなど最終的な結論を出すためにACP(別名「人生会議」)を父・実(森一)に提案する。ACPは家族が望む医療やケアについて前もって考え、医療・ケアチームと共有する取り組みのこと。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    参政党・神谷宗幣代表が街頭演説でブチまけた激ヤバ「治安維持法」肯定論

  2. 2

    「自公過半数割れ」後の大政局…反石破勢力は「高市早苗首班」で参政党との連立も

  3. 3

    元小結・臥牙丸さんは5年前に引退しすっかりスリムに…故国ジョージアにタイヤを輸出する事業を始めていた

  4. 4

    自民旧安倍派「歩くヘイト」杉田水脈氏は参院選落選危機…なりふり構わぬ超ドブ板選挙を展開中

  5. 5

    「時代に挑んだ男」加納典明(25)中学2年で初体験、行為を終えて感じたのは腹立ちと嫌悪だった

  1. 6

    トップ清水賢治社長に代わったフジテレビの“アニメ推し”が目に余る

  2. 7

    参院選和歌山「二階vs世耕」は血みどろの全面戦争に…“ステルス支援”が一転、本人登場で対立激化

  3. 8

    参政党が消せない“黒歴史”…党員がコメ農家の敵「ジャンボタニシ」拡散、農水省に一喝された過去

  4. 9

    長嶋茂雄さんの引退試合の日にもらった“約束”のグラブを含めてすべての思い出が宝物です

  5. 10

    遠野なぎこさんは広末涼子より“取り扱い注意”な女優だった…事務所もお手上げだった