齊藤なぎさの女優としての持ち味は、リアリティー(ナマっぽさ)ではないかと思う。だから、彼女は、どこかに本当にいそうな、現実味がある役柄がよく似合う。
「パラレル夫婦」での彼女も、スポーティーな衣装や髪に付けたアクセサリーが似合っていて、後輩社員っぽさをかもしだしている。物語自体はドラマのタイトルが示す通りパラレルワールドを描いたドラマだが、その世界観の中で彼女が演じる役にリアリティーがあることによって、ファンタジーになりすぎない効果を生んでいる気がする。
アイドルというリアルな自分を表現するステージで生きてきた経験が、いま演技のリアリティーに生かされているのだと思う。