島崎遥香31歳、40代を迎えても「幸せの更新」方法は変わらない。カテゴライズせず“ぱるる”として生きていく

公開日: 更新日:
コクハク

 昨年、初めての著書『ぱるるのおひとりさま論』(大和書房)を出版するなど、このところ「ひとりが好き」「結婚願望はナシ」と、自身の考えをはっきりと発信する姿に支持が集まる島崎遥香さん(31歳)。

 現在は、主演を務める『もしも世界に「レンアイ」がなかったら』が放送スタート。30代に入り、女優業もますます好調な島崎さんに、30歳という節目で何か感じたことはあったか聞いてみました。

【関連記事】石田ひかり53歳、今を生きる女性に伝えたい“楽しく生きていく”ためのメッセージ|映画『ルノワール』

多様性の時代と言われるようになったのは

――主演ドラマの『もしも世界に「レンアイ」がなかったら』が放送開始になりましたが、島崎さん演じる乙葉はシェアハウスに住んでいます。普段、島崎さんは「ひとりが好き」とお話されていますが、シェアハウスに抵抗は。

 ありありです(笑)。

――(笑)。乙葉も居心地が良さそうには見えませんね。

 だからこそ、乙葉は最初から最後まで、自分の居場所を転々と探している人だと感じます。

――本ドラマは同名コミックの実写化です。“恋愛”がない世界が舞台で、人に恋愛感情を抱く人は“レンアイ”と呼ばれて少数派として生きています。乙葉は自分が“レンアイ”であることを自覚し、葛藤していく。マイノリティの葛藤など、いろんなことを考えられますが、いまは多様性の時代と言われるようにもなっています。

 それって多分、私たち世代が大人になったからかなと思います。

――というと。

 私たちが学生の頃とか、たとえば同性愛の子も当たり前のように身近にいました。でもそれが当たり前ではない世代が上にあって、だから多様性といったものがこれまでは浸透してこなかったのかなと。

 でも私たちが大人になって、発信力や発言力も得てきたことで、いろんなことが受け入れられるようになったのかなと思います。

同級生や友達から出る「結婚」「出産」の話題

――島崎さんご自身についてお聞かせください。島崎さんのエッセイ『ぱるるのおひとりさま論』も発信のひとつです。30代に入りました。いまは30歳云々という時代でもありませんが、それでも節目を感じるところは何かありますか?

 私自身はないんですけど、周りが変わりましたね。同級生や友達から「結婚」「出産」といった話を聞くことが多くなってきました。同じ夢を追っていた人たちも、結婚という違う道に進み始めたりして。「子どもが欲しい」といった会話も、よく出ますね。

――バラエティ番組に出演されている時なども、そうした話題を振られていることが多い気がします。

 そうですね。なので、30歳という年齢自体を私自身が意識したり、自分が変わったなと感じることはなくても、「そういう年齢になったんだな」とどうしても感じることが多いですし、そのことによって、改めて自分自身の進路を決めるタイミングになったかなと思います。

――自分自身の進路、ですか。それは役者としてとか?

「この先、自分はどうしていったらいいんだろう」「何をして生きていったらいいのか」と言うと、大きくなりますが、でも自分自身の進路と向き合ったときに、やっぱりお芝居をずっと続けていきたいなと。覚悟というとまた言葉があれなんですけど、改めて思いました。

 ただ、いま「役者」と言っていただきましたけれど、私は芸能界に入ったときから、違和感のあることとして、みんな「私は俳優」「私はモデル」「タレント」と、ジャンル分けをしたがるなと感じていて。

30歳は自分と向き合う節目になった

――島崎さんは以前から、「ぱるる」としてというお話をされていますね。改めて、お芝居をしていきたいという気持ちと、「ぱるる」としてという覚悟と向き合ったということでしょうか。

 そうですね。「今後は俳優をやるんですか」と言われることは好きではなくて、私はずっと「ぱるるでいきます」とお話してきましたし、それは今後も変わりません。たぶん、「ぱるる」ではない人生も歩めたし、今からでも選択はできると思うんですけど、今のところはそう感じています。

 そうしたことを、19歳から20歳になった時には考えませんでした。だから30歳って、やっぱり自分の中で何かを考える、向き合う節目になるんだなと思います。母にも30歳のときのことを訊ねたら、「どうやって生きていくかを考えた」と言っていました。

――お母さまと、30歳を迎えたときのことを会話したんですか?

 しましたね。だからそういう年齢ってあるんだなと思いました。

平坦な「幸せの道」を更新していきたい

――現在、31歳ですが、40代はどうなっていたいですか?

 変わらないでいたいです。

――島崎さんとお話させていただくと、いつも嘘のないまっすぐな印象です。40代も50代も、変わらずまっすぐにということでしょうか。

 考え方などは、やっぱり時代によっても変わっていくものなんじゃないかなと思います。ただ、幸せの更新の仕方というか。ガンッと上がるような幸せは求めていないんです。なので、ずっとまっすぐ平坦な幸せの道を、変わらず更新していけたらいいなと思っています。

ドラマ『もしも世界に「レンアイ」がなかったら』概要

ドラマ『もしも世界に「レンアイ」がなかったら』
CBCテレビ毎週木曜深夜ほか、放送中 TVer配信あり

●オフィシャルサイト https://hicbc.com/tv/moshiren/

(望月ふみ)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    【広陵OB】今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  2. 2

    海星・陣内優翔は長崎県初の“完全男”だが…スカウトが「上位獲得」を渋るワケ

  3. 3

    NHK「昭和16年夏の敗戦」は見ごたえあり 今年は戦争特別番組が盛りだくさん

  4. 4

    二階堂ふみ&カズレーザー電撃婚で浮上したナゾ…「翔んで埼玉」と屈指の進学校・熊谷高校の関係は?

  5. 5

    自死した元兵庫県議の妻がN党・立花孝志党首を「名誉毀損」の疑いで刑事告訴…今後予想される厳しい捜査の行方

  1. 6

    永野芽郁が“濡れ場あり”韓流ドラマで「セクシー派女優転身、世界デビュー」の仰天情報

  2. 7

    突然のがん宣告にも動揺なし「で、ステージはナンボでしょうか?」

  3. 8

    長崎を熱狂させた海星・酒井圭一さんが当時を語る…プロ引退後はスカウトとして大谷翔平を担当

  4. 9

    安藤サクラ「柄本佑が初めて交際した人」に驚きの声…“遊び人の父”奥田瑛二を持つ娘の苦悩

  5. 10

    平和記念式典での石破首相スピーチの評判がすこぶるいいが…原稿を下書きしたのはAIだった?