欅坂46から10年。平手友梨奈らの脱退・卒業、解散危機に改名…櫻坂46はいかに“最高地点”へたどり着いたのか

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コクハク

「サイレントマジョリティー」後、数々の困難

 櫻坂46が8月24日、全国ツアー「5th TOUR 2025 “Addiction”」の千秋楽を終えた。愛知、福岡、広島でのアリーナ公演に続き、坂道シリーズ史上初の東京ドーム3days、グループ初の京セラドーム大阪2daysを完遂。現時点での「櫻坂46の最高地点」を見せつけた。

 この3日前、8月21日には改名前の前身グループ・欅坂46が結成10周年を迎えている。欅坂46はデビュー曲「サイレントマジョリティー」の大ヒット以来、数々の金字塔を打ち立てた伝説的グループだ。

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 しかし、2020年初頭までに平手友梨奈ら中心メンバーが相次いで卒業・脱退。グループ活動が停滞し、当時を追ったドキュメンタリー映画「僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46」において、スタッフがメンバーに檄を飛ばす際には「解散」の言葉も出るなど、グループ存続の危機に瀕した。

 同年10月から櫻坂46に改名し、再スタートを切る。ただ、コロナ禍が直撃した上、欅坂46楽曲封印によってグループの方向性が定まらず、メンバー卒業ラッシュも続き苦しい船出となった。欅坂46時代から続いていた「NHK紅白歌合戦」への連続出場も途絶え、一時はアリーナクラスでも会場を埋めることができないなど、厳しい状況に陥った。

 だが、彼女たちはそこからふたたび不死鳥のように舞いあがり、上述のグループの「最高地点」にまで上りつめた。この5年で何が起きていたのだろうか。

方向性を決定づけたダークな世界観

 まず、改名と共に、それまで1期生卒業メンバーの穴埋め要員の役割を担っていた2期生を前面に押し出した。森田ひかる(24)、田村保乃(26)、山﨑天(19)、守屋麗奈(25)、藤吉夏鈴(24)と2期生から5人のセンターが誕生。ファンの間でのちに「櫻坂46の五皇」と呼ばれる彼女たちを中心に、1期生の後方支援を受けながら、2期生がグループの軸となっていった。

 特に、藤吉がセンターを務めた2023年発売の6thシングル「Start over!」では、ダークな世界観や強いメッセージ性が注目を集め、新規ファンの大量獲得や、グループから離れていたファンを呼び戻すことに成功。改名後、持ち曲が少ない中で試行錯誤してきたライブの核となり、その後のグループの方向性を決定づけた。

大きな追い風が。次々と偉業を達成

 さらに、同年に加入した3期生11人は精鋭揃いで、櫻坂46に大きな追い風を吹かせた。3期生曲は王道のアイドルコールが飛び交うポップで可愛らしい楽曲も多く、グループの色に幅を持たせることになる。

また、この頃から国内のみならず海外でも大型フェスや音楽賞授賞式に出演するなど、海外のBuddies(櫻坂46ファンの総称)も増やしてきた。

 2024年以降には、3期生から山下瞳月(20)、的野美青(18)が表題曲センターを経験。その間、異例の紅白復活出場、ZOZOマリンスタジアム史上最多動員、初の櫻坂46楽曲のみでの東京ドーム公演2daysなど、櫻坂46として次々と偉業を達成してきた。


 今年3月に最後の1期生・小池美波(26)が卒業したのと入れ替わるように、翌月には個性豊かな4期生9人を迎え入れている。

 櫻坂46の特色は、坂道シリーズだけあって正統派の美形揃いでありながら、そんな彼女たちが人生を懸けて高難度ダンスに挑み、魂を揺さぶるパフォーマンスを魅せてくれる点だ。

女性の「ガチ恋勢」も増殖

 また、女性ファン比率は4割近くで秋元康プロデュースアイドルとしては極めて高い。男装企画でとんでもないイケメンに扮したり、王子様衣装や白騎士衣装を着用するなど、カッコよくクールな路線と相まって、女性Buddiesのガチ恋勢も増殖している。

 櫻坂46は今年に入り、2枚のシングルと1枚のアルバムを発売。SoundScan Japan調べによる2025年上半期アーティスト別売上金額は25.5億円で、女性アーティストとしては2年連続で上半期1位を記録した。



 また、博報堂DYホールディングスの発表によると、ファンに支出を促す力を示す「支出喚起力」ランキングで、名だたるアイドル・アーティスト、人気アニメ・ゲームなどを抑え、櫻坂46が356億円で堂々の1位を獲得している。

 これはグループのCD、グッズ販売やライブ動員に加え、メンバーが出演するCMの商品をBuddiesがこぞって購入することなどが結実し、櫻坂46が一大産業になった証とも言えるだろう。

熱狂の渦に巻き込んだ千秋楽

 前述の京セラドーム大阪千秋楽に話を戻すと、本編は軽快なダンスナンバー「Addiction」からスタートし、「Start over!」、ロックチューン「マンホールの蓋の上」、重低音が鳴り響く「自業自得」などで会場を一気に熱狂の渦に巻き込んでいく。

 期別パートでは、2期生曲「紋白蝶が確か飛んでた」や3期生曲「夏の近道」など、それぞれ“可愛い”に振り切った楽曲で花道やフロートを使い、メンバーがBuddiesの至近距離まで行き声援に応える。そして櫻坂46の一員になったばかりの4期生も「死んだふり」でフレッシュな魅力を炸裂させた。

 美しいバラード曲「TOKYO SNOW」などを挟んで、クライマックスには「何歳の頃に戻りたいのか?」、「もう一曲 欲しいのかい?」、「承認欲求」といったヒットシングルやライブ定番曲で畳みかけ、ラストは最新シングル「Make or Break」でボルテージは最高潮のまま、本編は幕を閉じた。

キャプテン松田里奈の存在

 アンコールでは、キャプテンの松田里奈(25)が「改名してから前が見えづらいときもあった」と吐露しつつも、「どんな高い壁が立ちはだかっても、夢を諦めずに最後まで追い続けます」とさらなる飛躍を誓った。



 先輩と後輩の垣根を極限まで取り払い、グループ一丸となって前へ進んでこられたのは、松田の尽力によるところが非常に大きい。Buddiesも彼女の言葉に応え、ペンライトで会場を満開の桜色に染めあげた。

 多くのアーティストの憧れの地である東京ドーム。それに加えて京セラドーム大阪で公演を開催することはさらにずっと難しく、ごく一握りのトップアーティストだけが立つことのできる夢のステージだ。だが、櫻坂46はそれに満足することなく、「最高地点」の更新に挑戦し続ける。

(こじらぶ/ライター)

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