帯状疱疹ワクチンが心臓病リスクを低下させるのはどうしてなのか
今年4月から、帯状疱疹を予防するためのワクチンが「定期接種」になりました。今年度内に65歳になる人が対象で、接種費用が公費で補助されます。また、最初の5年間は70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳になる人、今年限りで101歳以上の人もすべて定期接種の対象です。
帯状疱疹は、水ぼうそうのウイルスである「水痘・帯状疱疹ウイルス」によって引き起こされる病気です。子供の頃に水ぼうそうにかかった経験がある人は多いと思いますが、治ってもウイルスは背骨近くの神経節に潜伏していて、過労、ストレス、がんなどの病気などで免疫力が低下すると、再び活性化して帯状疱疹として発症します。
チクチク、ピリピリ、ヒリヒリした痛みが出た後、水ぶくれを伴う赤い発疹ができると、焼けるようなとも、刺すようなともいわれる激しい痛みが現れます。さらに、治療が遅れたり、重症化すると神経が損傷され、帯状疱疹が治癒した後も数年にわたって痛みが続く「帯状疱疹後神経痛」に見舞われるケースもあります。通常ならなんでもない軽い刺激でも強い痛みを感じたり、一生にわたって痛みが続くケースもある厄介な後遺症です。