著者のコラム一覧
森岡英樹経済ジャーナリスト

1957年生まれ。早稲田大学卒業後、 経済記者となる。1997年、米コンサルタント会社「グリニッチ・ アソシエイト」のシニア・リサーチ・アソシエイト。並びに「パラゲイト ・コンサルタンツ」シニア・アドバイザーを兼任。2004年にジャーナリストとして独立。

楽天モバイル通信秘密漏洩事件の報告はなぜ遅れた? 3カ月以上放置に総務省は厳重注意

公開日: 更新日:

 総務省は8月19日、楽天モバイルの矢澤俊介社長に対し、利用者のIDやパスワードの情報流出などをめぐり厳重注意の指導を行った。

 発端は今年2月、中高生3人が楽天モバイルのシステムに不正にログインし、回線契約を行ったことにある。少年3人は楽天グループのIDとパスワードを不正入手し、生成AIを悪用して自作したプログラムを使い、ログインして370回線を契約し、転売していた。「不正入手した楽天モバイルのIDとパスワードを利用すれば、7002回線(4609人)分の通信履歴が閲覧可能で、通信の秘密が漏洩していた状態になっていた」(総務省)という深刻な事態であった。

 しかし、楽天モバイルは3カ月以上、報告を行っていなかった。電気通信事業法では、通信の秘密の漏洩については、総務相に遅滞なく報告することが義務付けられており、省令で漏洩を認知してから30日以内の報告を求めている。

「総務省の聞き取りに対し、楽天モバイルは『警察から連絡がきてびっくりした。顧客対応に集約し、事業法違反に該当することに考えが至らなかった』と説明している」(総務省詰めの記者)というが、総務省は「楽天モバイルが通信の秘密の漏洩に気付けなかったとは容認できない」と判断している。

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