シャープはキャラAI「ポケとも」で世界へ 急成長するコミュニケーションロボ市場が話題
コミュニケーションロボット市場に新たな話題が加わった。シャープが今月発表した新サービス「ポケとも」だ。キャラクター型のAI(人工知能)で、ロボット端末の販売に加え、アプリ単体でも利用できるのが大きな特徴。従来のロボット事業がハード偏重で赤字に陥る企業が多い中、ソフトとキャラクター展開を重視する新戦略として注目される。同社はこれまで冷蔵庫やエアコンに音声操作機能を搭載してきたが、搭載されるのはシャープ独自の生成AI「CE-LLM」。長年磨いてきた音声認識技術を土台に、自然な会話を実現する。
そもそも、日本人にとって「ロボット」といえば手塚治虫の「鉄腕アトム」の印象が強いだろう。1963年に放送が始まった日本初の連続テレビアニメは最高視聴率40%超を記録し、ロボット=人型というイメージを国民に植え付けた。しかし現実に普及しているロボットは、自動車工場の産業用ロボット(国内稼働台数は約38万台、世界シェアは約45%)、あるいはルンバに代表される掃除ロボットといった非人型が主流である。
理由は明快だ。人がやりたがらない単純作業を正確かつ疲れ知らずにこなすことこそロボットの価値であり、人型である必要はないからだ。