三笠宮家「分裂」と前例なき「新宮家」創設のドロドロ

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 しかし、三笠宮は天皇から賜った皇族個人の固有名詞で、宮号を賜った崇仁親王のみを指す。寛仁親王も、かつて“俺は「三笠宮寛仁親王」ではなく「寛仁親王」だ”といっていたと、皇室解説者の山下晋司が話している。当然ながら彬子側は「親王妃家」案に猛反発しているといわれる。

 森暢平成城大教授はサンデー毎日(10月19.26日号)で、「前例にない制度をつくるくらいなら信子妃は皇籍離脱すべきだ」「皇族が望めば誰でも『独立』して宮家が持てることになってしまう」と指摘している。経済的に困るわけでもない信子妃はなぜ皇籍離脱せず、三笠宮家「分裂」を選んだのだろうか。

 森教授は、現在検討されている旧宮家養子案との関連を指摘する。麻生太郎も進めるこの案では、宮家当主が望めば、旧宮家の流れをくむ男子を養子にできる。信子妃も養子を取り、新・宮家を継承できるのだ。森教授は、「信子妃は、旧宮家養子案を進めたい兄・太郎のために、新しい宮家をつくったと批判されても仕方がない」と、鋭く問題提起する。

 あの兄にしてこの妹ありか。兄の太郎の高笑いが聞こえてきそうだが、おごる者久しからずになってほしい。 (文中一部敬称略)

(元木昌彦/「週刊現代」「フライデー」元編集長)

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