著者のコラム一覧
増田俊也小説家

1965年、愛知県生まれ。小説家。北海道大学中退。中日新聞社時代の2006年「シャトゥーン ヒグマの森」でこのミステリーがすごい!大賞優秀賞を受賞してデビュー。12年「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」で大宅壮一賞と新潮ドキュメント賞をダブル受賞。3月に上梓した「警察官の心臓」(講談社)が発売中。現在、拓殖大学客員教授。

「時代に挑んだ男」加納典明(55)妄想モノばっかり、日本文化の代表である漫画がそんなのでいいのかな

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加納「生まれ変わりとか、異世界転生とかかい?」

増田「そうです。例えば、このドアを出たら別世界で、自分はモテない人だったけど、その別世界では日本唯一のモテ男になっている、みたいな話。全部そんな感じです」

加納「妄想じゃないか、そんなの(笑)」

増田「そう。『魔界転生』とか『戦国自衛隊』*とか転生ものとかタイムスリップの傑作は昔からありましたけど、一部ですよね。でも今は転生ものだらけになってしまった。しかも展開がめちゃくちゃ速いんです。2ページ目で転生しちゃう(笑)」

※戦国自衛隊:半村良の原作で映画化され大ヒットしたSF。演習中の陸上自衛隊の30人ほどが戦国時代にタイムスリップし、戦車などの近代兵器で当時の武将たちと戦うという奇想天外なストーリー。戦いながらも隊員たちはなんとかして現代へ戻ろうとする。

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