なぜか毎年話題作が飛び出す冬ドラマ 裁判官松山ケンイチと探偵松田龍平が快走中

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松田のとぼけた芝居に味わいがある

 松田龍平の「探偵さん、リュック開いてますよ」(テレビ朝日系)は、山あいの小さな温泉町を舞台に、自分が開発した奇天烈な機器で事件を解決したがる探偵兼発明家という面倒なオヤジのお話。持ち込まれる依頼も、マツタケ泥棒の捜索や地底人探しと、珍妙な“事件”ばかりだ。

 松田が企画段階から参加し、映画「モヒカン故郷に帰る」などで組んだ沖田修一監督と、ゆる~い大人のおとぎ話に仕上げた。ここでも、松田のとぼけた芝居に味わいがある。

「冬ドラマは年末年始のスペシャルドラマの制作とスケジュールが重なることもあって、あまり大仕掛けなものは作れない。その分、芸達者を使って、設定や演出で思いっきり振り切ったり、メッセージ性の強い話題作が多いんです。おととしは阿部サダヲの『不適切にもほどがある!』、去年は松坂桃李の『御上先生』がそうでした。この冬はこの『テミスの』と『探偵さん』というわけです」(前出のプロデューサー)

 多様性が言われながら、なかなか難しい発達障害の同僚とのコミュニケーションを、裁判長だって普通にここまでやれますという形で「テミスの」は問題提起しているのだ。

「探偵さん」は1億円以上の蓄えがなければ住む家も探せない東京よりも、こんな田舎で暮らせたら幸せという皮肉である。

 こうしたドラマを、しかつめらしい役が多い松山と松田が演じているところに魅力がある。この冬のおすすめ。

(コラムニスト・海原かみな)

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