著者のコラム一覧
本橋信宏作家

1956年、埼玉県所沢市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。私小説的手法による庶民史をライフワークとしている。バブル焼け跡派と自称。執筆はノンフィクション・小説・エッセー・評論まで幅広い。2019年、「全裸監督」(太田出版/新潮文庫)が、山田孝之主演でNetflixで映像化配信され大きな話題に。最新刊に「花街アンダーグラウンド」(駒草出版)などがある。

自腹でCD購入 “歌手・かとうれいこ”を全力でバックアップ

公開日: 更新日:

 ダイヤモンド映像の助監督・日比野正明が証言する。

かとうれいこがCDデビューしたとき、野田さんがオレのポケットに万札ねじこんで、“CD10枚買ってきてくれ”って言うわけですよ。“おれはさっきレコード店に行って面が割れてるからダメなんだ”って。かとうれいこのCDを店で買って少しでもチャートの上位に押し上げようという野田さんの親心ですよ」

 日比野正明もターザン八木も、ロケの行き帰りレコード店を見つけると、かとうれいこのCDを毎回自腹で、あるだけ買った。自分たちのカメラ前に立つかとうれいこは神々しかった。

 独身だった日比野・八木にとって、かとうれいこは損得抜きに応援したくなる異性だった。

「野田さんほど仕事熱心なマネジャーはいないですよ。(堀江)しのぶちゃんが亡くなってやっとかとうれいこで復活を果たそうとしてる。僕らも応援したくなるんですよ」

 ターザン八木がこんなエピソードを掘り起こした。


 バブル期のある日曜日明け方、ダイヤモンド映像社屋で寝泊まりしていたターザン八木は、不気味な音で目が覚めた。

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