著者のコラム一覧
児玉愛子韓国コラムニスト

韓流エンタメ誌、ガイドブックなどの企画、取材、執筆を行う韓国ウオッチャー。新聞や雑誌、Webサイトで韓国映画を紹介するほか、日韓関係についてのコラムを寄稿。Webマガジン「オトナの毎日」でイラストエッセー【毎日がエンタメ】を連載中。

衝撃の死から2年 故ク・ハラさん(KARA元メンバー)のそれから

公開日: 更新日:

 韓国では2007年にインターネットでの書き込みの実名制が施行されたが、表現の自由やプライバシーを侵害するという理由で5年後には効力を失っている。ハラさんやソルリさんの悲劇が起きたことで「コメントの実名制」の再導入が議論されたが、今も芸能人に対する誹謗中傷は続いている。

 一方、亡くなってもハラさんは心穏やかでいられなかっただろう。葬儀ではハラさんの実兄と実母が対立。ハラさんが9歳のときに家を出て音信不通だった実母が、亡くなった途端に弁護士を連れて遺産相続を要求したのだ。結局、裁判では実母が遺産の40%を相続。この出来事が世論を動かし、扶養の義務を怠った人から故人の遺産を剥奪できる「ク・ハラ法」が国会に提出された。

 また、ハラさんの自宅にあった金庫の盗難事件も発生。犯人が特定されないまま捜査は終了している。ハラさんを暴行・脅迫した容疑で懲役1年の実刑判決を言い渡された元恋人は服役を終えて出所した。

 ところが、よせばいいのにSNSで自身の写真を投稿して批判を浴びている。心温まる出来事は何一つなかったが、今月はハラさんが生前に描いた油絵が競売に出される。収益金の一部は寄付されるといい、ハラさんも天国から見守っていることだろう。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    カーリング女子フォルティウス快進撃の裏にロコ・ソラーレからの恩恵 ミラノ五輪世界最終予選5連勝

  2. 2

    南原清隆「ヒルナンデス」終了報道で心配される“失業危機”…内村光良との不仲説の真相は?

  3. 3

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  4. 4

    「対外試合禁止期間」に見直しの声があっても、私は気に入っているんです

  5. 5

    高市政権「調整役」不在でお手上げ状態…国会会期末迫るも法案審議グダグダの異例展開

  1. 6

    円満か?反旗か? 巨人オコエ電撃退団の舞台裏

  2. 7

    不慮の事故で四肢が完全麻痺…BARBEE BOYSのKONTAが日刊ゲンダイに語っていた歌、家族、うつ病との闘病

  3. 8

    箱根駅伝3連覇へ私が「手応え十分」と言える理由…青学大駅伝部の走りに期待して下さい!

  4. 9

    「日中戦争」5割弱が賛成 共同通信世論調査に心底、仰天…タガが外れた国の命運

  5. 10

    近藤真彦「合宿所」の思い出&武勇伝披露がブーメラン! 性加害の巣窟だったのに…「いつか話す」もスルー