1932年福岡県生まれ。早稲田大学露文科中退。66年「さらばモスクワ愚連隊」で第6回小説現代新人賞、67年「蒼ざめた馬を見よ」で第56回直木賞。76年「青春の門 筑豊篇」ほかで第10回吉川英治文学賞を受賞。2002年には第50回菊池寛賞を受賞。NHKラジオ深夜便「歌の旅人」、BSフジ「五木寛之『風のcafe』」放送中。日刊ゲンダイ本紙連載「流されゆく日々」はギネス記録を更新中で、16年9月5日に連載10000回を迎えた。著書に「風の王国」「大河の一滴」「他力」ほか、「親鸞」三部作など多数。
【特別再録】 野垂れ死の思想 <人生の終り、08年>
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■2008年8月5~9日付
野垂れ死、という言葉がある。
旅の途中とか、流浪のはてに、道端で人知れず倒れ死ぬようなことをいうのだろう。
なんとなくみじめな、淋しい死に方のように思われる。身もともわからず、だれにもみとられずに死んでいくのはつらい。
しかし、最…
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