加来耕三
著者のコラム一覧
加来耕三歴史家・作家

昭和33年、大阪市生まれ。奈良大学文学部史学科を卒業後、同大学文学部研究員をへて、現在は大学・企業等の講師をつとめながら著作活動を行っている。テレビ・ラジオ等の番組監修・出演などの依頼多数。著書に『加来耕三の戦国武将ここ一番の決断』(滋慶出版/つちや書店)『卑弥呼のサラダ 水戸黄門のラーメン』(ポプラ社)ほか多数。

石田三成の家老・島左近は東軍の戦士を怖気づかせた名軍師

公開日: 更新日:

 面白い話が「常山紀談」や「古郷物語」に載っています。江戸時代初期、筑前(現・福岡県北西部)福岡藩の藩士たちが集まって、過ぎし日の関ヶ原の合戦(1600年)の思い出話に興じました。西軍の主将・石田三成の家老だった島左近の奮戦ぶりに話題が移った時です。

 家臣の一人が「(左近は)馬に打ち乗り、麾を振り上げて、かかれ、かかれと叱咤していたが、あの声は耳朶について今も離れない」と怖気をふるいながら回想。ところが、誰も左近の「物具」を覚えていません。全員、記憶がバラバラのまま。つまり、左近の鬼のような働きに怖気づき、どんな冑と陣羽織を着ていたか、覚えていなかったのです。左近の勇猛果敢ぶりを表すエピソードです。

 左近の生涯は、謎に包まれています。比較的確かなのは、大和国(現・奈良県)で筒井順慶―定次の2代に仕えたこと。その後、羽柴(のち豊臣)秀吉の弟・秀長とその養嗣子秀保に仕え、朝鮮出兵で数々の武功を挙げたものの、文禄4(1595)年に秀保が病死したため牢人となります(没年には異説あり)。

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