加来耕三
著者のコラム一覧
加来耕三歴史家・作家

昭和33年、大阪市生まれ。奈良大学文学部史学科を卒業後、同大学文学部研究員をへて、現在は大学・企業等の講師をつとめながら著作活動を行っている。テレビ・ラジオ等の番組監修・出演などの依頼多数。著書に『加来耕三の戦国武将ここ一番の決断』(滋慶出版/つちや書店)『卑弥呼のサラダ 水戸黄門のラーメン』(ポプラ社)ほか多数。

渡米資金は質入れで捻出 野口英世は極端な放蕩児だった

公開日: 更新日:

 野口英世といえば、アフリカで黄熱病究明に生命を懸けた真面目な医師――。

 読者の中には、そうしたイメージを抱いている人がいるかもしれません。

 が、その実像は大きく異なります。野口は常識離れした人物でした。

 明治9(1876)年11月、福島県耶麻郡三ツ和村(現・耶麻郡猪苗代町)に生まれた野口は、1歳半のとき、左手を大やけどし、医学を志したと伝えられますが、本当は小学校の先生を志望。鉄棒ができないとダメ、といわれ、医師を目指すことに。彼は国家試験を、独力で合格しています。順天堂医院、次に北里柴三郎の伝染病研究所に入所。

 野口は出世欲旺盛な性格で、学閥が幅を利かす日本での栄達に見切りをつけ、明治32(1899)年、ペンシルベニア大学の細菌学者・フレクスナー教授が来日した際、通訳を務めたことから、米国留学を計画します。

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