牧野伊三夫
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牧野伊三夫画家

1964年生まれ。画家。美術同人誌「四月と十月」同人。著書に「かぼちゃを塩で煮る」(幻冬舎)、「僕は、太陽をのむ」(港の人)ほか。北九州市情報誌「雲のうえ」、飛騨産業広報誌「飛騨」編集委員。

今は亡き友人鈴木るみこさんの思い出を共有する「クヌギ」

公開日: 更新日:

 生活雑誌から台所特集の取材を受けたことがあった。自宅の台所や調理器具を紹介して、いくつか料理をこしらえるという内容だった。依頼主のライターである鈴木るみこさんは古い友人で、一緒に飲み歩く仲だった。

 美しい誌面に定評のあったその雑誌で写真映えのするものは作れそうもないと思ったので、僕が、「そうだなあ。一番うまい料理は、空腹かな。だから僕の台所はというと空腹をこしらえるために毎朝散歩する雑木林だね」と、冗談半分で言うと、るみこさんは待ってましたとばかりに面白がって笑った。そういう、洒落のわかる人なのだ。

 そんなわけで僕のページは雑木林にある大きなクヌギの前で体操する写真になった。

 それから1年ばかりした頃、るみこさんから小さな声で電話があった。

「どうしたの」

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