牧野伊三夫
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牧野伊三夫画家

1964年生まれ。画家。美術同人誌「四月と十月」同人。著書に「かぼちゃを塩で煮る」(幻冬舎)、「僕は、太陽をのむ」(港の人)ほか。北九州市情報誌「雲のうえ」、飛騨産業広報誌「飛騨」編集委員。

「きりたんぽ鍋」は秋田・三関産のセリを入れてひと煮立ち

公開日: 更新日:

 秋田駅そばの市民市場の近くに、少し前まで「なかや商店」という金物屋があった。このお店のおばあちゃんが話す秋田弁は半分くらいしか意味がわからなかったが、その発音はとても美しかった。僕は、そこで土産に買ったきりたんぽ用の杉の太い串を使って、家できりたんぽを焼く。きりたんぽ鍋は、本場では比内地鶏でダシを取って作るが、我が家ではかつお節のダシで代用している。しかし、これで十分うまい。

 まず鍋にカツオダシを取り、そこに、ささがきにして水にさらしたゴボウ、皮ごとぶつ切りにした地鶏のもも肉、マイタケ、下茹でした糸こんにゃく、豆腐という順に具材を入れて煮ていく。火は弱火にして、ゆっくりと5分ばかり間を空けながら足していくのがおいしく作るコツだ。ここでつゆの味見をする。もう十分にうまいダシができているはずだ。酒、塩、醤油を加えて好みの味に調えるが、醤油はほんのり香る程度にした方がいい。食べる直前に、白ネギとセリを加えてひと煮たちさせるのだが、このセリだけは、秋田の三関産のセリがいい。寒い気候ときれいな水で育つここのセリは、葉の部分ほどに長く細い根がついている。この根をよく洗って一緒に入れて煮るのだ。たまに東京のスーパーでも売っているので、僕は見つけたら必ず買う。

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