<48>建築屋は住民のことを考えず自分のやりたいことを優先

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 牛次郎は建築士の資格を持っているわけではない。それでも1985(昭和60)年には、東京都建築士事務所協会の優秀賞を受賞。89(平成元)年に願行寺を建立する際は300枚もの図面を描き上げ、使う材料まで指示している。“建築デザイナー”としての腕は一級品だった。

「なぜ始めたか? 自分で建てる分は、自分でやるのがいいって思ったからさ。建築屋に頼むと、いいように“実験”されるからね。度外れたデザインを平気でやるんだ。もうね、わははははって、声を出して笑っちゃうこともあるよ、本当に」

 例えば、逆屋根と呼ばれる構造だ。普通は外に向かって勾配をつけて雨水を逃すようにするが、反対に内側に流れるようにした建物を目にすることもある。

「屋根がV字形になってるから、『これ、どうやって雨水を逃すんだ?』って聞いたら、『真ん中に樋をつけて流します』だって。こんなに木が多いところでそれをやったら、屋根に葉っぱが積み上がって水がたまり、大変なことになる。この家を設計したヤツにとっては、そんなことはどうでもいいんだな。住む人のことを考えるよりも、自分がやりたいことを優先してるんだよ。建築家としてセンスがないよ。建て増しで仕方がなく、そうなったっていうのなら分かるよ。でも、新築でそんな屋根をつくるヤツはバカだよ」

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