闘病生活を経て“鬼門の77歳”を乗り切り、命のありがたみを噛み締めながらサッカー界の今後を考えた
“不世出のストライカー”“世界のカマモト”と称された、日本サッカー界最大のスターだった釜本邦茂さんが10日午前、誤嚥性肺炎のため大阪府内の病院で死去した。享年81。
日刊ゲンダイで2005年1月からコラムを担当した釜本さんは、2023年7月から「ガマッチョの真実」と題し、68回に渡って自らのサッカー人生を連載。孫娘のひと言をきっかけにわかった咽頭がん、その手術と闘病についても赤裸々に綴っていた。中学入学前までは野球に熱中し、本塁打を連発するスラッガーとしてプロ野球選手になることを夢見ていたという釜本さんが、いかにして“日本サッカー界最高のストライカー”になったのか。連載「ガマッチョの真実」を再編集して公開する。
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2014年4月に70歳となり、孫娘に「声がおかしい」と言われて病院で検査を受け、咽喉のポリープを切除した。これにて一件落着と思っていたら、想定外のどんでん返しが待ち構えていた。
「さ、これから放射線治療、やりましょうか?」