【醤薯蕷 長芋ニンニク唐辛子醤油漬け】辛旨シャキシャキ
四川料理・神楽坂芝蘭(東京・神楽坂)
根菜がおいしい季節になってきた。山芋を薯蕷(じょうよ、しょよ)という。
醤薯蕷を口にほおばるとシャキシャキ感とほどよい粘り感、そしてコク。日本の漬物ほど塩分は感じず、ピリ辛が酒を進める。
「山芋はタレが入りすぎない素材なのでこのタレに合います。本来はクラゲを漬けるタレで糖醋の変形です。糖醋とは砂糖、醤油、酢を1対1対1で混ぜた甘酢のことで、多くの中国料理のソースのベースになっています。糖醋に水を足せば、冷やし中華のツユにもなります。水を足さなければ保存が利きますので、多めに作り置くと便利ですよ」
このタレに大根やキュウリを漬けても簡単に四川風漬物が作れるそうだ。
《材料》(2人前)
・長芋 2分の1本
タレ〈A〉
・砂糖 250グラム
・醤油 315グラム
・酢 450グラム
・ニンニク 1粒(潰したもの)
・鷹の爪 大さじ1
《作り方》
(1)長芋の皮をむき、一口大にざっくりとカット。
(2)〈A〉をすべてまぜてタレを作る。
(3)ジップロックなどに②と①を入れて1日漬けたら完成。
▽外崎昇太(とのさき・しょうた)
1985年、埼玉県入間市生まれ。テレビ番組「料理の鉄人」で「包丁、フライパン、火力」の中華料理の豪快さに魅了され、高校時代から料理クラブに入部。卒業後は銀座アスターに就職して14年間修業。中華の過門香や寿司店などで腕を磨き、今年2月から芝蘭の料理長に。
▽四川料理 神楽坂芝蘭
2010年にオープンした神楽坂芝蘭は古典的四川料理を再現しつつ、日本人好みにアレンジ。「芝蘭」は霊芝と蘭を組み合わせた形容詞で、香りがよい草を意味する。看板メニューは四川ダックと麻婆豆腐。四大中国料理は四川、広東、山東、江蘇だが、四川は食材と調味料の豊富さで人気。四川省の人口は約8000万人もいる。オーナーは毎年四川省を訪れ、現地の流行など情報収集を欠かさず、故郷福井の越前焼や京都の器にもこだわっている。豊洲にも店舗を構える。
東京都新宿区神楽坂3―1 クレール神楽坂Ⅱ 2階
℡03・5225・3225
11~15時、17~23時。年末年始を除き無休。
※営業時間はご確認下さい