日常を忘れられる「たたずみ酒場」 東京・八王子「鎌田鳥山」の囲炉裏端でセルフ焼き鳥…気分は江戸時代あたりにタイムトリップ

公開日: 更新日:

鎌田鳥山(東京・八王子)

 物価高は止まらず、正体不明の犯罪グループによる事件が続出。2024年はどうもキナ臭い1年だったが、そんなご時世だからこそ焦らず急がず、一度立ち止まってみてはどうか。本紙記者が、日常を離れて「たたずめる」酒場を探った。

  ◇  ◇  ◇

「都内でたたずめる酒場なら、ここが最適解だろう」と、本紙ベテランが囁いたのが、こちらの店だ。ざっくり言えば焼き鳥屋なのだが、通常と違うのは、たどり着くのに市内の小高い丘を越えなければならないこと。そこに至るまでの過程を含め「極上」なのだという。

 日刊ゲンダイ中堅記者が訪ねたのは12月中旬。新宿駅から京王線で小1時間、京王八王子駅からわずかに東京寄りの長沼駅で降車した。店に行くには、駅南側に位置する都立長沼公園を経由する必要がある。同公園は多摩丘陵に位置し、駅から店までの道程は標高約160メートルの野猿峠と呼ばれる。

 コートがないと耐えられないほどの寒さだが、急坂、急階段を上るとポカポカと温まってくる。急勾配でしんどいが、この疲れが一口目のビールのうまさを引き立ててくれるに違いないと考え、歩き続けた。

 20分ほど行くと、店のたたずまいが見えてくる。外観は古民家風で、入り口には「鎌田鳥山」と達筆で書かれた看板が掲げられている。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  2. 2

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  3. 3

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  4. 4

    片山さつき財務相の居直り開催を逆手に…高市首相「大臣規範」見直しで“パーティー解禁”の支離滅裂

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  1. 6

    小林薫&玉置浩二による唯一無二のハーモニー

  2. 7

    森田望智は苦節15年の苦労人 “ワキ毛の女王”経てブレーク…アラサーで「朝ドラ女優」抜擢のワケ

  3. 8

    臨時国会きょう閉会…維新「改革のセンターピン」定数削減頓挫、連立の“絶対条件”総崩れで手柄ゼロ

  4. 9

    阪神・佐藤輝明をドジャースが「囲い込み」か…山本由伸や朗希と関係深い広告代理店の影も見え隠れ

  5. 10

    阪神・才木浩人が今オフメジャー行きに球団「NO」で…佐藤輝明の来オフ米挑戦に大きな暗雲