元グラドル小出広美さんは日本最大規模の「反ワクチン団体」で活動 そのワケを本人に直撃

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 1980年代のアイドル歌手時代に「ポスト中森明菜」とも呼ばれ、90年代にはグラドルとして何冊もの写真集を出した小出広美さん(56)。その彼女が今、新型コロナウイルスに関連して「反ワクチン」「ノーマスク」を唱えるデモ活動などに加わっている。

 小出さんは昨年2月に日刊ゲンダイ連載企画「あの人は今こうしている」に登場。トイプードル専門のブリーダー業のかたわら、派遣社員として都内の高級ホテルのクロークで働く近況をこのように語っていた。

〈もともとワンコが大好きで、2012年から約3年間、アメリカの西海岸に住んでた時にブルーマールを見て一目惚れ。日本から連れていってたパピヨンとプードルのミックスと一緒に飼ったのがきっかけです〉

〈接客が好きなんでしょうね。ブリーダーとは別の顔を持つのもいいものですよ(笑い)〉

 そんな小出さんは、「反ワクチン」運動に打ち込んでいる。

 今年1月23日に東京・渋谷で行われた「反ワクチン」デモ。

「ワクチンはんた~い!」

「PCR検査はんた~い!」

「マスクを外そう~!」

 この様子をネット中継していたユーチューバーのカメラに、1人の女性が自ら歩み寄ってくる。

「小出広美です。You know? あの人は今! あの人は今! アメリカの友人から、ワクチンの危険性を教わりました。PCR検査は動物や人への検査に使ってはいけない」

大きく書かれた「Q」の意味

 デモそっちのけでカメラに向かって熱弁を振るう語る小出さんの額には、大きく「Q」の文字。よく見ると「神真都(やまと)Q」と書かれている。

「神真都Q」は、昨年末に結成。年明け1月からデモ活動を開始し、現在は毎月2回、全国同時デモを続けている。都内では渋谷と新宿で行われており、小出さんが参加した渋谷のデモには200~300人が参加。新興団体ながら、以前からあった様々な反ワクチン運動団体を押しのけ、いまや最大勢力となっている。

 彼らは自らを「トランプ前米大統領から承認された世界で17億人いるQの日本のグループ」だとしている。2020年末の米大統領選でトランプを支持し、バイデンの勝利を不正だと主張して翌年1月に連邦議会の議事堂襲撃事件を起こした陰謀論集団「Qアノン」の日本版だ。

 しかし、本家Qアノンとは思想の「基本設定」がかなり異なる。大まかにまとめるとこうなる。

〈世界の政府、諜報機関、金融機関は、光と闇の銀河戦争から逃げてきた悪い宇宙人に支配されている。善い宇宙人や龍神の遺伝子を受け継ぐ大和民族が立ち上がり、人々を覚醒させなければならない〉(参考)

■小出さんもノーマスクでデモに参加

 彼らにとって人々を覚醒させる手段が、反ワクチン運動。新型コロナウイルスは存在しない、ワクチンは有害だ、マスクも有害だ、全て人類の人口削減を目論むディープ・ステート(闇の政府)の陰謀だ…それが「神真都Q」の主張だ。デモ隊は全員がノーマスクでシュプレヒコールをあげる。もちろん、小出さんもノーマスクだ。

 メンバーたちは日頃、都道府県ごとに設置されたLINEの「オープンチャット」と呼ばれる非公開のグループで交流している。小出さんも「KOKO」という名前でここに加わっており、頻繁に投稿。その1つがこれだ。

〈お疲れさまでした! 渋谷に参加してきました。打ち上げ後、都営バスの運転手に初めてマスクの指摘されました。これで対応しました〉

 マスクを着用するよう注意されたようだ。同時に投稿された写真には、くり抜いたマスクを着け、口と鼻を丸出しにしてバスに乗る小出さんの姿が。頭には、デモ参加時の「神真都Q」のプラカードが乗ったまま。

 彼らの活動はデモだけではない。デモ隊を率いる「実行部隊」の他に、ワクチン接種等について行政に抗議活動を行う「行政交渉部隊」も結成。すでにネット上には、制止を振り切ってワクチン接種会場に乱入して「殺人罪だ」「殺人が行われている」と騒ぐメンバーの動画が出回っている。また「Q村おこし」と称し、土地を取得し日本国内にコミューンを作る計画もある。そこにトランプ前大統領の銅像を建てるという話もある。

 小出さん本人を電話で直撃すると、「取材はお断りします」としつつ、「神真都Q」のメンバーであり「行政交渉部隊」に入ったことや、オープンチャットに「KOKO」名で投稿していることは認めた。「神真都Q」の活動にどこまで賛同しているかは不明だが、次回(3月20日)以降のデモにも参加するつもりだという。

 元人気グラビアアイドルの有名人だけに、小出さんは「神真都Q」にとって重要戦力になりそうだ。

(取材・文=藤倉善郎/ジャーナリスト)

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