元テレ東・赤平大アナの長男は受験決断2カ月で麻布中に合格 親子二人三脚の生活で感じた発達障害の可能性

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発達障害に適した教育や働き方を模索

 赤平さんは発達障害支援の動画コンテンツを450本以上制作し、多くの専門家や支援機関などを取材する中で、発達障害の人たちに大きな可能性を感じたという。

「例えば、ADHDの場合、話好きで物怖じしない上に愛嬌がある人もいるので、飛び込み営業に向いていることがあるそうです。だけど、注意欠陥多動性障害というように、細かいポカが多いので管理業務には向いていません。そこで、サポート役をつけることで離職率は下がり、業績アップに大きく貢献した海外の事例などもあります。私自身、発達障害の特性を知り、彼らが発するシグナルにどう対応すれば、本人も周りも円滑に事が運ぶことができるかを動画にまとめる中で、これまで社会での生きづらさに苦しんできた人たちに適した教育、働き方を広めることに、社会を変える可能性を秘めていると実感しています」

 発達障害への理解や人材活用が遅れていることによる日本の経済的損失は、およそ2.3兆円あるというレポートを、野村総研が2021年3月に公表して話題を呼んだ。多様性や国際競争力が叫ばれる中、未整備である発達障害の人たちが働きやすい環境づくりは急務だと、赤平さんは訴える。

■特性や才能を生かせず社会の隅に追いやられている

イーロン・マスク氏など、発達障害であることを公表しているイノベーターは少なくありません。しかし、マスク氏の成功は極めて稀なケースであって、多くの発達障害の人は自らの特性や才能を生かせず、社会の隅に追いやられて人生を終えることがほとんどです。人とうまく関われないので、思うように学校に通えず学力も上がりづらいので、発達障害の人の大卒割合も極めて低い状況です」

 障害者が働くための環境を、すべての企業が合理的な配慮で整備することを義務付けた「改正障害者差別解消法」(24年4月1日施行)が契機になってほしいと、赤平さんは期待する。

「車いすの方のためにはスロープを用意するように、今後、目に見えない障害に対してどう配慮し、さらに社会でどう活躍してもらうかという課題を解決することで、本当の意味で多様性の世の中が訪れるように思います」

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