図書館流通センター 谷一文子社長(1)全国の図書館の受託運営を手掛ける“縁の下の力持ち”

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 近年、図書館は本を借りる場所にとどまらず、地域交流の拠点として注目を浴びている。そんな新しい図書館づくりに取り組んできたのが、株式会社図書館流通センター(TRC)代表取締役社長の谷一文子氏(67)だ。TRCは全国の公共図書館、学校図書館の選書から納品、データベースの作成、受託運営まで手掛ける、図書館の縁の下の力持ち。その主柱である谷一氏は子どもの頃から多彩な本の影響を受けて育ったという。

 1958年に生まれた谷一氏の故郷は岡山県一宮町(現・岡山市北区一宮)。桃太郎伝説で名高い吉備津彦神社の近くで、のどかな田園風景が広がっていた。

「メダカの研究者だった父がメダカをたくさん飼育していたこともあって自然が身近。野山を駆け回る野生児のような子どもでした。質素倹約な暮らしの中で楽しみだったのが、父が毎月1冊ずつ買ってくれる『少年少女世界の名作文学』を読むこと。けっこう分厚い本なのに2、3日で読んでしまうぐらい夢中でした」

 小学校の学級文庫や図書室の本を読みつくすほど読書好きだった谷一氏。中学に入るとお小遣いで毎月文庫本を1冊買うのが習慣になった。モーパッサンの「脂肪の塊」やドストエフスキーの「罪と罰」などの海外文学を特に好んだという。

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