ヒグマ駆除のハンターを救った最高裁判決の注目点
自治体から「ヒグマを駆除してほしい」と頼まれて出動し見事に仕留めたハンターが、それを理由に銃を取り上げられてしまった。そう聞くと「なぜ?」と首をかしげる方が多いでしょう。3月27日、最高裁はこの理不尽とも言える処分に「違法」の判断を下しました。
2018年8月、北海道砂川市の要請を受けた猟友会砂川支部長の池上治男さん(77)は、市職員から住民の強い要望を理由にヒグマ駆除を依頼され、ライフル銃を1発発射し、駆除しました。ところが北海道公安委員会は、弾丸が周辺の建物に到達するおそれがあったとして、銃刀法に基づき池上さんの猟銃所持許可を取り消したのです。
ここで「行政裁量」という考え方について見てみましょう。法律の中には、行政に一定の判断の幅を認める規定があります。銃刀法11条1項も「許可を取り消すことができる」という書きぶりで、公安委員会の裁量に委ねられています。
ただし、裁量といっても何でも自由にできるわけではありません。行政事件訴訟法30条は、裁量権の範囲を逸脱したり乱用したりした処分は違法として取り消せると定めています。ざっくり言えば、行政の判断があまりにもバランスを欠いていれば、裁判所がストップをかけられる仕組みなんです。

















