地震と動物の異常行動の関係とは…地震予兆研究センター山内寛之さんはウシ(牛)にも注目
■東日本大震災前、乳牛の搾乳量が大きく減少した
山内さんらの研究によると2011年の東日本大震災の際、茨城県内の牧場で測定されていた乳牛の搾乳量が地震発生の約1週間前から異常に減少していたというのだ。
「あの時は通常の全く変動していない状態を0とすると最大で1.7kgも減りました。動物はネコでしたら聴覚が優れていて高い音まで聞こえるとか、イヌでしたら鼻が利くとかありますけど、私は彼らが感じ取っているのは五感ではなく、地面から放射される電磁波、それもすごく低い周波数の電磁波なのではないかと推測しています。おそらく人間にもその電磁波は伝わっているはずです。でも、人間には分からない。たぶん動物たちも何かすごい電磁波が来てるなあとは思っていないんですよ。何だか分からないけど何となく気分が悪いなあ、そんな感じじゃないですかね。まあ、こればかりは本人に聞いてみないと分からないですけど……」
■ネコの行動から地震を予測
山内さんは今、北海道から兵庫県まで全国13カ所の牧場から毎日、乳量データを送ってもらい、その解析を行っているが、山内さんは、より精度の高い予測に繋げるためにはもっと多くの牧場、特に南海トラフ地震の予知に欠かせない西日本地区の牧場に協力してもらいたいとしている。