看取りの時間をきちんと説明するのも獣医師の仕事

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 かかりつけのワンちゃんやネコちゃんが亡くなると、治療に納得されなかったケースなどを除いて、その子宛てにお花を送っております。何ごともなく老衰で往生し、亡くなった連絡を受けたときも同様です。

 18歳で大往生したワンちゃんもそんな1頭でした。腎機能の低下から体に負担がかかる治療は避け、週1回程度の緩和治療にとどめ、家族とのお別れの時間を十分に取れるようにしたところ、こんなお手紙をいただきました。

「お花をながめているだけで、心が癒やされました。お花にこんな力があるなんて、思いもしませんでした」

 そのお花屋さんは開院当時からのつき合いで、ご夫婦で営み、亡くなった子の特徴を記した私のメモから、奥さまがアレンジしたお花を届けてくれます。お花屋さんがきめ細かい対応してくれるのも、地元での長いつながりがあればこそでしょう。いただいた手紙を見せると、ご夫婦ともに喜んでいました。

 治癒の可能性に期待して当院から別の企業病院に移った方にもお花を送ると、後日、こんな電話がありました。

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