「さすが三流大学ね」義母、9年間のモラハラ発言がもう限界。44歳妻の訴えに夫は他人事…なぜ?
44歳、結婚9年目。義母との関係に苦悩
男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人差があります。ひとつの出来事への解釈や目的が、男性と女性では異なる場合もしばしば。男性と女性では、夫婦のあり方への認識が大きく異なる場合も。
魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様分析を得意とする並木まきが、そんな男女の“冷酷” と“激情”のあいだを垣間見るエピソードをお届けします。
【冷酷と激情のあいだ〜女性編~】
楓さん(仮名)は、結婚9年目を迎えた44歳。6歳年上である夫のヨシナリさん(仮名)との関係は良好ではありますが、義母との関係には結婚当初から悩み続けてきました。
「義母は、私へのモラハラ発言が多すぎるんです。なんでも言葉にしたいタイプなのか、私にも『さすが三流大学出身者は、根性があるわね』とか『育ちが悪いと、安物でも満足できて羨ましいわ』などと、ネチネチとイヤミを言うんですよね。
しかも顔は笑っていて、悪気がなさそうなのがとっても不愉快です。でも同居しているわけじゃないし、顔を合わせているときにスルーさえすれば波風が立たなくていいかなって思って、結婚してから、やたらにスルースキルだけは磨かれましたね」
と、笑いながら話す楓さん。
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義母の発言が許せない
しかし最近になって、これまではスルーできた義母のモラハラ発言に対してイライラを抑えるのが困難になってきました。
「おそらく更年期の影響だと思うんですけど、生理が不安定になってきた頃から、義母の発言を流すのが下手になりました。
前は『気にしない』って一度決めたらスルーできていたのに、最近では義母から言われた言葉を何日も忘れられなくて、思い出すたびにイライラを繰り返しています。
イライラするのは自分でも嫌なんですけど、コントロールできないからしんどいんですよね。
しかも夫に当たったり、仕事で大事なことを忘れちゃったりって実害も出てきたので、これは困ったなと…」
楓さんは自分なりに努力をしても、思うように感情が落ち着かないと嘆きます。だからといって、義母と直接対決をして荒波が立つのも避けたいそうで…。
夫に相談するも…
「だから、夫に相談したんですよ。夫は更年期の変化について理解がありそうだったし、義母の発言を我慢するストレスがしんどいから、なんとかしてもらえないかって…。
私にしては珍しく、改まって話をしたんです。それなのに夫は、『これまで我慢できていたなら、これからも我慢をしてくれよ』って。
そのひと言で終わりです。夫が義母との間に立って、動いてくれることを期待していたのに…」
年末年始が憂鬱
楓さんは裏切られたような気分になったと自嘲します。
「夫から義母に『更年期でしんどそうだから、少し優しくしてやってくれないか』とか『気遣ってやってくれ』って言ってくれるだけでも、きっと状況は改善できると思っていたので。
なのに、まったく他人事でがっかりしました。
年末年始は夫の実家に5日ほど泊まりに行く予定なので、気が重くて仕方ありません…」
夫は頼りにならず、年末年始にまた義母のモラハラ発言を浴びなければならない…と思うと、憂鬱が止まらないと深いため息をつきました。
(並木まき/ライター・エディター)

















