横浜市「公園全面禁煙化」の危うさ(上)実証実験を経て来年4月から2700カ所を禁煙化の方針

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■「禁煙賛成」以外に「分煙環境整備」求める冷静な声も

 市では「公園条例の禁止行為に喫煙を加えることについて、全面禁煙を望むご意見が多く寄せられました。今後、いただいたご意見等をふまえ、引き続き公園における受動喫煙対策を進めていきます」としている。具体的な動きとしては、9月10日開会の市議会に市公園条例改正案(市第25号議案)を提出した。

「行為の禁止」について違反した場合は5万円以下の過料を科す対象となる。9月議会で可決、成立となれば、周知期間を経て来年4月から施行する方針だという。

 受動喫煙対策の重要性についての認識は多くの市民に広がっているが、だからといって一律に2700カ所の公園全てを禁煙というのはやり過ぎではないだろうか。パブコメの中にも慎重な意見が見受けられる。
<公園の禁煙は賛成ですが、喫煙所がないと喫煙者は隠れて吸ったり、ポイ捨てしたりという事も起こると思います。喫煙所は必ず設けてもらいたいです>
<喫煙者ではありませんが、公共施設として公園を禁煙にするならば、同様に施策として喫煙所を設けるべき>

 公園という多様性が求められる場所において一律の禁煙というのは大人げない。だから禁煙には賛成という市民からも喫煙所設置を求める声が出てくるのだ。このまま市の方針通りに進んでしまうのか。市議会での論戦に注目したい。 (つづく)

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