たばこ税収が162億円もあるのに分煙環境整備が進まない現実

公開日: 更新日:

札幌市の公衆喫煙所 実証実験と民意(下)

 札幌市が行った大通公園西5丁目の公衆喫煙所に関する実証実験の中間報告によると、公園利用者らの9割以上が喫煙所設置で「快適に過ごせるようになった」と肯定的評価をしていることが分かった。

 それもそのはず。札幌市内の喫煙制限区域内にある市が設置した公衆喫煙所は大通公園西3丁目の施設1カ所のみだった。昨年12月に喫煙制限区域外の西5丁目に実証実験用の喫煙所が設けられたが、あまりにも公衆喫煙所が少なすぎる。

 これは他の政令市と比べても一目瞭然だ。喫煙制限区域内にある公衆喫煙所の数は次の通り。

札幌市  86.7ヘクタールに1カ所
横浜市  45.7ヘクタールに17カ所
福岡市  164ヘクタールに9カ所
名古屋市 45.2ヘクタールに2カ所

 このため札幌市内には、喫煙制限区域からちょっとはずれた大通公園西5丁目以西、創成川沿い、ススキノなどで路上喫煙者が集まりがちな場所が何カ所もある。オフィスや飲食店、ビルの禁煙化が進む一方で公衆喫煙所が未整備のため、制限区域外における路上喫煙が後を絶たないのだ。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  2. 2

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  3. 3

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  4. 4

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  5. 5

    (5)「名古屋-品川」開通は2040年代半ば…「大阪延伸」は今世紀絶望

  1. 6

    「好感度ギャップ」がアダとなった永野芽郁、国分太一、チョコプラ松尾…“いい人”ほど何かを起こした時は激しく燃え上がる

  2. 7

    衆院定数削減の効果はせいぜい50億円…「そんなことより」自民党の内部留保210億円の衝撃!

  3. 8

    『サン!シャイン』終了は佐々木恭子アナにも責任が…フジ騒動で株を上げた大ベテランが“不評”のワケ

  4. 9

    ウエルシアとツルハが経営統合…親会社イオンの狙いは“グローバルドラッグチェーン”の実現か?

  5. 10

    今井達也の希望をクリアするメジャー5球団の名前は…大谷ドジャースは真っ先に“対象外"