佐高信
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佐高信評論家

1945年山形県酒田市生まれ。「官房長官 菅義偉の陰謀」、「池田大作と宮本顕治 『創共協定』誕生の舞台裏」など著書多数。有料メルマガ「佐高信の筆刀両断」を配信中。

社名が消えると事件も消える...田辺三菱製薬になったミドリ十字の教訓

公開日: 更新日:

 社名が消えると事件も消える。そう考えるのは私だけではないだろう。薬害エイズ事件のミドリ十字という会社は、現在、田辺三菱製薬となっている。吸収されたわけだが、忘れてはならないあの事件で、元社長の松下廉蔵と前社長の須山忠和は業務上過失致死罪で大阪地検から刑事告訴された。

 ミドリ十字が血友病の患者に対して非加熱製剤を与えたために、患者がHIVに感染し、死亡したからである。

 この裁判は最高裁までいって、2005年に松下は禁固1年6月、須山は禁錮1年2月の実刑判決を言い渡されて結審している。

 同じく経営者に刑事責任を問うた例では、水俣病の事件がある。患者たちがチッソの元社長、吉岡喜一や元工場長の西田栄一を殺人罪で告訴した。

 これを受けて熊本地検は2人を業務上過失致死罪で起訴したが、この裁判は最終的に最高裁で禁錮2年、執行猶予3年の刑が確定した。胎児性水俣病患者7人の死亡についてだけの責任を認めた極めて軽いものだった。

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