地域航空会社「トキエア」は脱“低空飛行”なるか…堀江貴文氏を取締役に招聘も波高し
新潟空港を拠点とする地域航空会社「トキエア」は、実業家の堀江貴文氏を取締役に起用する。
9月24日の取締役会で議題として上がり、29日の株主総会で正式に決定された。10月6日に記者会見を開いて起用の理由などを説明する予定で、堀江氏も同席する見通しだ。
トキエアは昨年1月に新潟空港と札幌・丘珠空港を結ぶ便の運航を始めるなど、現在3路線を運航するが、利用率が採算ラインにのらず、経営安定化や認知度向上が課題となっている。
「トキエア」は、なぜ堀江氏を取締役に招くのか。「堀江氏の圧倒的な人脈と発信力に期待したのでしょう」とメガバンク幹部が指摘する。
福岡出身の堀江氏は、地元・北九州市に独立リーグの球団「北九州下関フェニックス」を持っており、東京への行き来にトキエアと同じ地元のLCC「スターフライヤー」を頻繁に利用している。かつてはその機内で、堀江氏がプロデュースした生ハムがカタログ販売されており、トップクラスの売り上げを誇っていた。
「スターフライヤーの機内販売は、提携するジャパネットたかたが提供していたもので、堀江氏とジャパネットの高田旭人社長は、ともに地元の名門・久留米大学付設中・高校出身で東大卒。先輩後輩の関係にある」(同)という。知見・人脈は多岐にわたる。
また、堀江氏は、2023年3月に「ホリエモバイル」MVNOサービスへ参入、加入すると「デイリーホリエニュース」の配信や堀江氏主催のイベントに参加できる。
「堀江氏は独自の“堀江経済圏”なるものをつくろうとしているように見えます。堀江氏の関連サービスを利用するとトキエアのチケットが格安で買えるなど、多様な営業展開が想定される」(金融関係者)という。