地域航空会社「トキエア」は脱“低空飛行”なるか…堀江貴文氏を取締役に招聘も波高し
有利子負債は20億円規模
そうした堀江氏の発信力に目をつけたのが、6月にトキエアの共同代表に就いたグローバルエンターテインメント企業「LAND」の和田直希社長(44)だ。「堀江氏の招聘は和田氏の幅広い人脈から実現した」(同)とみられている。
和田氏は、これまで家具の受託製造やサブスクリプション(定額)事業を展開し、「LAND」ではアーティストの楽曲プロデュースなどで世界的に活動している。その「LAND」が8月上旬に、トキエアの株式の30%超を取得し筆頭株主になった。創業者で主に運航面を担う長谷川政樹社長(57)とともに代表取締役を務め、マーケティングや財務などを担当している。
トキエアの業績は低空飛行が続いている。23年3月期は就航前につき費用が先行する状況で、当期損失1億9492万円の赤字計上を余儀なくされた。続く24年3月期も費用先行が続く状況で、当期損失3億2056万円と大幅な赤字決算となっている。機体リース費用負担も少なくなく、「1機あたり約3000万円のリース費用が月次で発生する。有利子負債は20億円規模にまで膨れ上がっている」(同)とされる。
現状は出資金での経営が主体となっているだけに、堀江氏の手腕に期待が集まる。