小林節
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小林節慶応大名誉教授

1949年生まれ。都立新宿高を経て慶大法学部卒。法学博士、弁護士。米ハーバード大法科大学院のロ客員研究員などを経て慶大教授。現在は名誉教授。「朝まで生テレビ!」などに出演。憲法、英米法の論客として知られる。14年の安保関連法制の国会審議の際、衆院憲法調査査会で「集団的自衛権の行使は違憲」と発言し、その後の国民的な反対運動の象徴的存在となる。「白熱講義! 日本国憲法改正」など著書多数。新著は竹田恒泰氏との共著「憲法の真髄」(ベスト新著)

<第2回>国民の怒りが解けないのは必然的な理由がある

公開日: 更新日:

 政府側が「平和・安全」法と言い、私たちが「戦争」法と呼んでいる新法が憲法9条に違反していることは、既に完全に立証されており、政府側からひとつもまともな反論は返ってきていない。まず、9条2項が「軍隊」(国際法上の戦争の道具)と「交戦権」(同じく戦争の法的資格)を明文で否定しているために、一貫して「海外派兵を禁止」してきた政府自身の解釈を変更するための「理由」はまったく示されていない。だから、主権者国民の圧倒的多数は、いまだにこの政策変更に納得していない。にもかかわらず、首相は、「丁寧に説明したい」と語り続けるばかりで、一度も丁寧に説明したことがない。その理由は丁寧に説明できないからであることは明白である。そして、その「丁寧な説明」を避けるように、憲法53条の規定と世論を無視して、臨時国会を開かず、首相は外遊して他国に経済協力を約束して歩いている。

 そして、かつて自衛隊の創設と日米安保条約の締結の時には反対が多数であった世論もその後に平和が続いたことにより理解に転じた事実を引き合いに、「いずれ理解される」と政府は開き直っている。しかし、かつての東西(米ソ)冷戦時代に、自衛隊による「専守防衛」と米軍の後ろ盾でわが国の平和を守ってきた政策と今回の「戦争法」では意味が全く異なる。今後は、海外での戦争に「参戦」し、「戦死」と「戦費破産」と「報復テロ」の可能性が現実のものとなるのである。

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