外務省が渡航情報を抹消…南スーダン「戦闘拡大」の四文字

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〈ジュバ市における騒乱は各地に飛火し、ジョングレイ州やユニティ州を中心に国軍(SPLA)と反政府勢力との間で戦闘が発生〉〈国連南スーダン派遣団は戦闘拡大を受け、必須の要員以外を国外に退避させることを決定〉(傍点は本紙)

 ところが、14年10月24日。3度目の派遣延長の3日後というタイミングで情報が更新されると、13年の表現もこう変わったのだ。

〈ジュバ市における騒乱は各地に拡大し……国軍(SPLA)と反政府勢力との間で衝突事案が発生〉(同)

「戦闘拡大」の記述に至っては、きれいに削除されていた。

 これ以降、南スーダンの「渡航情報」から「戦闘」の2文字は消える。まるで史実の捏造、抹殺ではないか。経緯を外務省に聞くと、「13年分では、一般的な意味で“戦闘”との用語を使用しました」(領事局海外邦人安全課)と回答。この表現はPKO参加5原則に定めた「紛争当事者間で停戦合意の成立」を崩す“戦闘行為”と混同されかねない。「その誤解を避けるため、14年10月24日付では“衝突事案”との表現を用いた」(同)と言い張るのである。

 だったらハナからそう表現すればいい。外務省の担当者も当時から現地で「戦闘」が起きているとの認識だったのではないか。

 国民に注意喚起する「渡航情報」も、自分たちの都合で平気で変える。国民の安全は二の次ということなのだ。

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