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高橋乗宣
著者のコラム一覧
高橋乗宣エコノミスト

1940年広島生まれ。崇徳学園高から東京教育大(現・筑波大)に進学。1970年、同大大学院博士課程を修了。大学講師を経て、73年に三菱総合研究所に入社。主席研究員、参与、研究理事など景気予測チームの主査を長く務める。バブル崩壊後の長期デフレを的確に言い当てるなど、景気予測の実績は多数。三菱総研顧問となった2000年より明海大学大学院教授。01年から崇徳学園理事長。05年から10年まで相愛大学学長を務めた。

佐川氏の証言拒否で改めて痛感した 人事権乱用の恐怖支配

 真相解明には程遠い尋問だった。森友文書の改ざん当時、理財局長だった佐川宣寿前国税庁長官の証人喚問が衆参両院で27日に行われた。

 いつ、誰が、どのような動機で改ざんを指示したのか――。肝心な部分を聞かれると、佐川氏は「刑事訴追の恐れ」を理由に証言を拒否。計14件約300カ所にわたる公文書改ざんに、自分がどのように関わったのかについても一切答えず、証言拒否の回数は衆参合わせて、実に50回以上にも及んだ。

 一方で、改ざんは「理財局だけでやった」と認め、「当時の局長として責任はひとえに私にある」と頭を下げて謝罪。安倍首相、昭恵夫人、官房長官、同副長官、首相秘書官、同補佐官、麻生財務相、財務省の事務次官、官房長からの指示については断定的に否定してみせたのだ。

 国民が最も知りたいことは「刑事訴追」を理由にけむに巻き、首相夫妻らの指示も協議も相談も関与も影響も根拠なく、キッパリと「なかった」と言い切る。あえて悪役を引き受け、全ての責任を一身に背負い、安倍政権をかばっているかのようだった。証人喚問の場でも、政権に「忖度」したのか。

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