「自分でもアホだったな、と思うよ」不人気球団の懐事情を考え、契約更改を3分で退出
前身となる阪急軍から数え、今年で球団創設90周年を迎えた阪急ブレーブス(現オリックス・バファローズ)。当時のパを代表する名手を幾人も輩出する中、ひときわ異彩を放っていたのが森本潔だ。球界から突如消えた反骨の打者の足跡と今を、ノンフィクションライターの中村素至氏が追った。(毎週木曜掲載)
◇ ◇ ◇
「森本さんはね、3打席凡退しても4打席目に狙い球を絞って、相手のエースから決勝打を打つ--そんなタイプの打者でしたよ」
以前、元近鉄バファローズの主砲・栗橋茂から聞いた森本評を伝えてみた。
「そんな嬉しいことを言ってくれる人がいるの。近鉄の左打ちの? あの子もいい打者だったね」
「自分としてはそこまでの意識はなかったけどね。2ストライクまではフルスイングして、追い込まれると当てに行っていたよ」
と語る森本だが、対戦相手チームの主力選手から見ても「勝負強いクセ者打者」の強烈なイメージがあったことは確かだ。


















