孫崎享
著者のコラム一覧
孫崎享外交評論家

1943年、旧満州生まれ。東大法学部在学中に外務公務員上級職甲種試験(外交官採用試験)に合格。66年外務省入省。英国や米国、ソ連、イラク勤務などを経て、国際情報局長、駐イラン大使、防衛大教授を歴任。93年、「日本外交 現場からの証言――握手と微笑とイエスでいいか」で山本七平賞を受賞。「日米同盟の正体」「戦後史の正体」「小説外務省―尖閣問題の正体」など著書多数。

日本では古くから賭博を禁止 悪をばらまく経済成長は不要

公開日:

 政府・与党はカジノを含む統合型リゾート(IR)実施法案を今国会で成立させようと必死だ。

 しかし、どこまで正当化されるのだろうか。歴史をひもとくと、日本では古くから、賭博は社会に悪影響を与えるとして禁止されてきた。「日本史年表」には、持統天皇時代の689年に「双六を禁ず」とあり、徳川幕府も賭博禁止令を出した。そして、今は刑法に賭博を行った者への罰則規定がある。

 賭博は社会に悪を広げる。カジノへの依存症対策をすれば、悪が駆逐されるというものではない。朝日新聞が実施した全国世論調査では、「カジノを含む統合型リゾート(IR)実施法案を今国会で成立させるべきか」を尋ねたところ、「必要はない」が76%だった。経済政策の目標は、国民の生活環境を豊かにすることだ。それを測る指数として、経済成長がある。経済成長が最終目的ではない。国民の生活環境を悪くする経済成長は目指すべきものではない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新の政治・社会記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    悪いのは告発女性? バナナ日村「淫行」同情論への違和感

  2. 2

    突然の引退劇…貴乃花親方“お涙頂戴会見”のウソ八百<上>

  3. 3

    安倍首相が怯える 近畿財務局“森友キーマン”証人尋問Xデー

  4. 4

    19歳ガングロで起業し注目「ギャル社長」藤田志穂さんは今

  5. 5

    台湾4割スラッガー王柏融めぐり 巨人vs阪神で争奪戦勃発

  6. 6

    高校68本塁打 早実野村プロ入り決意の裏にソフトB王会長

  7. 7

    大坂なおみが目指すWTAファイナル “超VIP待遇”の仰天全貌

  8. 8

    「黄昏流星群」も フジドラマ放送前に打ち上げ続々のワケ

  9. 9

    突然の引退劇…貴乃花親方“お涙頂戴会見”のウソ八百<下>

  10. 10

    “猫の目”打線にも順応 ソフトB中村は打順を選ばぬ仕事人

もっと見る