孫崎享
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孫崎享外交評論家

1943年、旧満州生まれ。東大法学部在学中に外務公務員上級職甲種試験(外交官採用試験)に合格。66年外務省入省。英国や米国、ソ連、イラク勤務などを経て、国際情報局長、駐イラン大使、防衛大教授を歴任。93年、「日本外交 現場からの証言――握手と微笑とイエスでいいか」で山本七平賞を受賞。「日米同盟の正体」「戦後史の正体」「小説外務省―尖閣問題の正体」など著書多数。

トランプ大統領が「米韓合同軍事演習」を中止した真の理由

公開日:

 米国、韓国両政府が、8月に予定していた定例の米韓合同軍事演習の中止を決定した。聯合ニュースによると、米韓が軍事演習を中止するのは、核開発を巡る「米朝枠組み合意」が成立した1994年以来、24年ぶりである。

 多くの日本国民の認識とは異なるが、米韓合同軍事演習の実施は、北朝鮮指導者の「斬首作戦」が含まれるなど、常に朝鮮半島の緊張の起点になってきた。

 これに北朝鮮は激しく反発し、ミサイル実験や核兵器開発で対抗。米韓はさらに大規模な演習を実施するなど、米韓と北朝鮮の対立はエスカレートしてきたのである。

 今回の合同軍事演習中止は、この負のスパイラルを絶つことを意味する。

 さて、米朝首脳会談には、トランプ政権内で反対の声が強かった。最も消極的だったのはボルトン国家安全保障担当補佐官で、ペンス副大統領も同調した。会談に積極的といわれたポンペオ国務長官ですら、「完全で検証可能、不可逆的な非核化(CVID)が受け入れられる唯一の結果だ」と主張していたのである。

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